shanの落書き帳

ポケモンときどき〇〇

無題41

 

みなさんお久しぶりです、shanです。

また前の記事から間が空いてしまい申し訳なかったですが、久しぶりにエロゲをプレイすることができたので、その感想を書いていきたいと思います。

よろしくお願いします。

 

 

 

『天使騒々 RE-BOOT!』公式WEBサイト

 

今回紹介するのは、ゆずソフトから満を持して3年4か月ぶりに発売された「天使☆騒々 RE-BOOT!」です。

いちゆずソフトファンとして、そして発売ペースからも待ちに待っていた本作ですが、正直期待感が高すぎて自分の中で勝手にハードルを上げてしまったかな、という感じがしています(そう思わないとやっていけなかった)。

いつもやっているカウントダウンムービーが、59日~54日前で一度無言で停止し、また30日前から再開されるという、今までになかった途中休止に不穏なものを感じてはいましたが、クオリティとして劣っていたとか、バグがひどかったとかはなかったので、その点についてはよかったと思っています。

ただ、販売ペースも含めて、いつもやっていたことがこなせなくなるほど、開発の力が落ちてきているのだとしたら、ゆずソフトの将来に不安を感じる作品となってしまった感も否めません。

以前の作品に比べて明確に誤字、脱字、台本とセリフの乖離が多かったことも不安要素の1つです。

 

それでは前語りはこれくらいにして、本編の感想へどうぞ。

 

発売してあまり日が経っていませんが、ネタバレに関しては気にせず進めていくので、ご了承ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下、常体。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・攻略

 

攻略可能ヒロインは、メインヒロイン4人に加えて、今回はサブヒロインが2人の計6人。サブヒロインが2人も攻略可能なのは珍しく、直近では3作前の「千恋*万花」までさかのぼる。

また、今作はゆずソフトの作品にしては珍しくBADエンドが2種類もあり、そのうち1種類はルートなしのサブキャラとのHシーンを含むので、回想シーンのあるヒロインは7人に及ぶ。

プレイ時間は共通が6~8時間くらい、個別が3~5時間くらいで、合計30~40時間というところだろうか。

回想シーン数は

 

乃愛 4+1(うちBAD1)

天音 5+1(うちオナニー1)

来海 4+1

かぐ耶 4+1

風実花 3+1(うちフェラのみ1)

オリエ 4+1(うち手コキのみ1)

彩里 1(BAD)

(+以下はアフターストーリー)

 

推奨攻略順もなにもないが、天音を乃愛の後にやるか先にやるかで好みがわかれるところだと思う。ちなみに私は天音→乃愛派。

 

 

・あらすじ

 

いつもいっていることだが、ゆずソフトの作品にシナリオを期待してはいけない。

なので、ここでは最低限のあらすじだけを解説するにとどめる。

 

高校2年生の主人公、谷風李空(たにかぜ りく)は、妹の谷風天音(たにかぜあまね)と共に平凡な高校生活を送っていたが、ある日から前世の記憶を断片的に夢で見るようになる。主人公は実は異世界の魔王が転生した存在で、主人公自身に自覚はないが、魔王の持つ強大なマナ(生命力のようなもの)も主人公に移っており、そのせいで魔王のマナを狙った異世界からの刺客に狙われることになる。また、主人公自身にもマナ暴走の危険があり、それらの危機を守るため、天使である白雪乃愛(しらゆきのあ)が降臨し、主人公の平和を守ってくれることになる。さらに、妹の天音、クラスメイトの小雲雀来海(こひばりくるみ)も魔王の側近の転生者だとわかり、異世界から魔王のマナを追ってやってきた魔族の姫である星河かぐ耶(ほしかわかぐや)も加えて、主人公の周囲は一気に騒がしくなっていく。

一方、魔王のマナを乃愛の力で沈静化した影響で、主人公はEDになってしまい、これを治すため、そして魔王関連の問題を解決して平穏を取り戻すために奮闘する、という話。

 

何度もいうが、ゆずソフトの作品にシナリオを期待してはいけない。のだが、これだけは言わせてほしい。

どうして主人公のEDを治す、という目標を個別ルートまで引っ張ったのか。そのせいで今作の個別ルートは、大まかに言うと主人公のEDを治すための手段を各ヒロイン分見せられる、という内容になっており、シナリオが代わり映えせず、ものすごく単調なものになっている。しかも、ED中の主人公は、男としての自信を失っているという描写をしたいからか、やたらとヒロインに対してウジウジしたり消極的で、会話のテンポが悪く、読んでいてイライラするのが全てのルートで起こる。

一応主人公がEDになった理由は、シナリオの根幹にかかわっており、主人公の前世である魔王は50年以上前に異世界で魔族と人族との戦争を終わらせた存在であり、その方法とは自分が圧倒的な力をふるって魔族、人族両方の憎しみを自分に集め、最後に自分が人族に討たれることで戦いを終わらせ、世界を平和にするというものだった(ゼロ・レクイエムかな?)。自分が死ぬとき、万が一でも自分の後継者となる存在がいれば、争いが終わらなくなるため、子孫を作らないことを強く自らに課していたので、転生した主人公に魔王のマナが発現したことで、その縛りも有効になってしまった、というものだった。どのルートでも、主人公がヒロインと子どもを作りたい、と強く願う事により、その封印は解かれるのだが、そもそも魔王は主人公の中に、記憶の残滓、マナという純粋な力、として残っているだけで、意思を持っておらず、主人公に干渉したり、主人公の人格を乗っ取ったりしない。ということはいくら魔王関連の過去描写をされても、今とつながってくるものが何もないわけで、前世キャラの過去の掘り下げや、設定が全く活かされないものになっている。

前作でも、主人公の童貞を捨てたいという想いが全ルートの根幹にあったため、ヒロインとHをするための安易な理由づけとして記号的に用いているのかもしれないが、今作は主人公をEDにした悪い部分が露骨に表れていて、それがよくなかった。

 

・ヒロイン

 

 白雪 乃愛 しらゆき のあ

 

主人公を守るために降臨した天使。元々名前はなく、白雪という苗字を主人公が、乃愛という名前を天音がつけてあげた。一人称は「僕」。人間界に来たのは初めてであるため、下界の知識に欠けているが、天音の同人誌で常識(と性知識)を学ぶ。ポテチとコーラが好き。主人公の呼び方は一貫して「李空」。

天使という無垢な存在にエッチなことを教えるのは定番シチュであるが、ゆえに好き。誤った性知識で暴走する、という性格も好きだった。

天使状態であるときはほかの人から見えず、それゆえ姿を消して主人公を見守っていたが、主人公から姿が見えないのは落ち着かないと言われたため、受肉して人間として暮らすことになる。その際、天使の力によって自分を遠い親戚だと主人公の両親に思い込ませ、主人公の家に居候する。今回の主人公はエロゲには珍しく実家暮らしで、両親も共働きとはいえ健在している。同棲ヒロインの定番にそって、夜更かしの妹に代わって毎朝主人公を起こしに来てくれるのはこいつ。

乃愛ルートでは、EDを治すため、乃愛のマナを主人公のチ〇ポに触って送り込むという手法をとる。しかし、それによって魔王のマナが活性化し、主人公は魔王の最期の場面を夢に見るようになる。魔王を討ったのは、戦乙女(いくさおとめ)として今でも異世界で語り継がれている正体不明の存在で、主人公は夢の記憶から、その顔が乃愛にそっくりであることに気付く。また、魔王が討たれたことを満足していたようだと乃愛に伝えたところ、乃愛が考え込むようになったため、主人公はその関係について乃愛に問いただし、乃愛の前世がその戦乙女であったことを知る。乃愛は魔王を討つために人体実験の末産み出されたデザイナーズチャイルドで、人為的に魔王に匹敵するマナを身体に宿した結果、魔王を討ってすぐ身体に限界が来て寿命で死んでしまった。しかし、天界にその魂を拾われた結果、天使として生まれ変わった存在だった。乃愛は、魔王が最期に笑っていたと主人公に聞かされたことにより、自分が前世で魔王を討ったのは間違いだったのではないかと思い悩むようになる。しかし、主人公が、魔王を討ったことによりその後続くはずだった戦争を終わらせ、たくさんの命を救ったこと、主人公が今平和に暮らせているのも、乃愛が天使として来てくれたおかげだと乃愛を肯定し、迷いを断ち切ることができた。

乃愛は主人公が好きだという事を自覚するようになり、主人公の方も乃愛を好きだと気づいたことから、2人は告白して付き合うことになる。また、主人公が乃愛に子どもを産ませたいと強く想った事で、主人公の封印が解ける。しかし、乃愛が人間に近づいたことで、天使の力が弱まり、魂に刻まれていた前世のつながりを介して、異世界の元々いた組織からの干渉を受けるようになる。その目的は、魔王のマナを宿した子どもを乃愛に作らせることで、乃愛にしたのと同じく胎児に干渉する魔法を用いて新たな最強の人間を作ることで、乃愛は操られ、主人公にHを迫る。

ここで、違和感を持ちながらも乃愛の誘いに応えてHをしてしまうと、魔王のマナを乃愛に搾り取られてしまい、マナとは主人公の生命力にも関わってくるものなので、BADエンドになる。個別ルート中に、明らかではあるもののBADエンドの選択肢があるのはゆずソフトでは珍しいと思った。

違和感を覚えて一度話し合うと、乃愛が正気に戻り対策を考えることになる。主人公たちは、魔王のマナを乃愛に注入し、失った天使の力の代わりとすることで、干渉を防ぐことを考える。結果的にそれは成功し、乃愛は堕天して羽と衣装が黒くなる。さらに主人公たちは、乃愛のつながりを利用して、異世界から逆に組織の研究者を呼び出し、一芝居打って脅すことで研究を破棄させ、さらにかぐ耶の政治力でうわさを流し、異世界からの干渉を辞めさせることに成功する。乃愛は堕天したことについて、初めて自分自身で選択した結果であり、後悔はしておらず、ここから主人公と2人で新しい人生を始めたい、と決意するところで終わり。

上述した通り、シナリオ上で前世の姿はなくてもよいものであり、では何のためにあるかと言われれば、Hシーンのためだと思うのだが、天使の姿を活かしたシーンがなかったのは残念だった。ただ、アフターで貧乳を気にしたナイズリをする回想があったのはよかった。

また、乃愛の口癖として「ほわぁ」「わほん」「じゃあない」というものがあるのだが、前2つはともかく最後の1つはジョジョにしか聞こえなくなるので、やめてほしかった。

乃愛の歓迎会を兼ねて、付き合う前に主人公とヒロインたちでお茶をしに行く、という描写があるのだが、行く店が「Cafe Stella」で、一言しか出てこないが店員の声が火打谷さん(立ち絵無し)という前作要素がある。

今作はエロ要素として、近年Twitterなどで流行った要素を入れてきていると考えており、乃愛に関しては主人公の勃起を応援するシーンがそれにあたると思う。結構好きだった。

 

CVは歌謡曲の人で、前作から演技がうまいと思っていたが、今回も安心して聞けたのでよかったと思う。

個人的に僕っ娘はあまり好みではないのだが、CVのおかげが演技のおかげか、途中から気にならなくなっていたのはよかった。

 

 

 谷風 天音 たにかぜ あまね

 

主人公の実妹。主人公の1つ下の高1。ゲームが好きな引きこもり系陰キャオタクで、いつも主人公にマウントをとって煽ってくる。朝は弱く、いつも主人公が起こしている。主人公の呼び方は「お兄(おにい)」だが、主人公を煽るときと、真剣な話のときは「お兄ちゃん」になる。系統的には9-nine-の天に似ていると思う(名前も似てるし...)。設定的にはメスガキを意識して作られたキャラらしいが、共通ルートのときから、EDになった主人公の悩みに真面目に乗ってくれたり、主人公が真剣なときは真剣に考えてくれたり、とあまりメスガキ感はない。前世は魔王の側近だった吸血鬼で、共通ルートで主人公が異世界からの刺客に襲われたときには、変身して主人公のマナを吸い、それを打ち出して相手に攻撃するという作戦の要を担ってくれる。

天音ルートでは、主人公が流した血に反応して、天音だけが前世返りを起こしてしまう現象が起こる。主人公の血を飲むことで、一時的には元に戻るのだが、その現象が度々起こるようになり、原因を探るためしばらく2人で一緒の空間にいるようにする。その後、話の流れで主人公が天音に膝枕をしてもらったときに前世の夢を見たため、夢にヒントがあるかもしれないと考えて、2人で一緒に寝ることにする。ここで天音は昔のことを思いだす。幼少期、泣き虫だった天音はよく泣いていて、それが原因で主人公が理不尽に両親に怒られることがよくあった。天音は、主人公に両親の前で泣くと自分が怒られるからやめろと言われ、隠れて泣くようになったが、そのせいで天音が誘拐されたと間違えられた事件が起こった。その時、主人公が天音を探しに来てくれ、それから先も、天音が一人で泣いていると必ず主人公が探しに来てくれた。そんなこともあって、天音は主人公に恋愛感情を抱くようになっていった。いつも主人公のことを煽っていたのも、自分に構ってほしかったからで、天音が前世返りを起こした原因も、主人公に好きを伝えられない天音と、魔王に好きを伝えられなかった前世の姿が重なるからだった。

天音が主人公のことが好きだということはここで初めて明かされるのだが、乃愛ルートでは、乃愛が主人公が好きだと言う悩みを天音に相談するシーンがあり、その時は一切のにおわせ描写もなく、完璧に乃愛のために相談にのってあげていることから、かなりのギャップがあってよかった。

天音は主人公のベッドで一緒に寝たことにより、気持ちが抑えきれなくなってオナニーをしてしまうが、そこを主人公に見られてしまう。天音は主人公から逃げ出し、前世の吸血鬼であるヴィズと入れ替わってしまうが、人格が天音でないことが一瞬で主人公にばれてしまう。しかし、天音の中に残されたヴィズの力もわずかであり、すぐに限界がきて元に戻り、天音は再び主人公の前から逃げ出す。主人公は天音を探しに行き、昔よく天音を見つけた場所で、再び天音を見つけ出す。そこで主人公は、まだ天音を妹として以外の目で見ることはできないが、世界の全てが敵に回っても、自分だけは天音の味方でいることを伝える。2人で家に帰り、冷静になって、このままなあなあで終わらせられないかと考え始めた主人公に、天音は答えを出す事を迫る。天音は吸血鬼の力を使って主人公の中の魔王のマナを吸いだして弱体化させ、主人公のEDの封印を解く。そして、主人公が自分で勃起したら、自分のことを女として見ていることになるとして、ゲームを持ちかけるが、天音に手コキされている最中、主人公は自分が天音をどれだけ大切に思っていたかに気付き、天音を好きだということを認める。

2人は付き合うことになったものの、関係を大っぴらにすることはできないため、周りの人たちにウソをつくことになる。天音はそのことに罪悪感を覚え、また将来に対する漠然とした不安から、異世界へ駆け落ちすることについて考えるようになる。その天音の無意識の考えから、前に異世界からの襲撃者が使ったゲートの痕跡を用いて、天音が再びゲートを開き、異世界へ吸い込まれてしまう。天音はマナを感知され、吸血鬼ということで迫害されそうになるが、主人公が助けに来てくれる。そして、異世界に戻って一時的に活性化したヴィズが、自らの存在と魔王のマナを用いて、主人公たちを元の世界に帰し、これ以上刺客を送られないように世界間のつながりを断ちきってくれる。

2人はこの騒動の原因となった、恋人であることについて他のヒロインたちに打ち明け、他の皆は、祝福はできないが、幸せになれることを応援する、といってくれる。そしてかぐ耶がウエディングドレスを貸してくれ、祝福はできないので参列はしてくれない中、2人だけで結婚式を挙げることができた。そして2人はこれから先も後悔しない選択をしていくことを誓い合って終わり。

実妹ルートとして必要な、最大公約数を満たしたような内容であり、ゆずソフトのシナリオにしては(魔王関連以外)よかったのではないかと思う。

天音が主人公のことを好きになる理由を丁寧に書いていた所が特によかった。また私は、何かの理由で結婚式を挙げられないカップルのために、その友人たちが協力して疑似的な結婚式を作ってあげる、というシチュが大好きなので、とてもよかった。ヒロインの準備のために、主人公に適当な用事を言いつけて(今回はポトフに合うチーズを買って来い、というもの)、暗黙の中で時間を使わせ、ヒロインを飾り付けてあげる展開もとても好きで、最中のヒロイン側の心情を少し挟んでくれればなおよかった。

キャラ設定としては、生意気な妹、というところで止めておけば十分で、とってつけたようなメスガキ語録(「ざあこ♡ざあこ♡」など)は必要なかったが、コミュ障陰キャオタクが淫夢語録で会話しているようなものだと考えれば多少は納得できた。あと、主人公を煽っても、主人公が無視するか塩対応するシーンが多かったのも、メスガキ要素を活かしきれていないと思った。

また、このキャラだけあえぎ声に♡が多用されていたり、明確にオホ声を上げていたり、アへ顔差分があったのは、場違い感があった。あえぎ声も強調しすぎで、ヤクをキメているかのようだったが、前世が吸血鬼でサキュバスだったのだろう(適当)。吸血鬼姿でのシーンはあるものの、特にその姿を活かしたものではなかったため、残念。

 

CVは皆大好き夏和小で、今や大人気(エロゲ)声優なので逆張りをしているようなのだが、もう慣れてきたのでこんなもんかな、というところ。特にいう事はない。

主人公を煽るときのメスガキ顔差分が個人的にあまり好きではなかった。いうまでもなく、ウエディングドレスのCGは好き。

 

今流行りの大人気ガールズバンドアニメの1シーンをパクる天音さんの図

(ホットケーキを食べているときのシーン)

 

 

 

 小雲雀 来海 こひばり くるみ

 

主人公のクラスメイト。見た目らしくギャルだが、ゲームもしたり、乱読家なため、オタク系の知識にも詳しい。前世が魔王の側近の参謀であり、学校で主人公の力が溢れてその余波で前世返りしてしまったことから、異世界のことを知り、主人公と交流していくことになる。主人公の呼び方は「谷風くん」→「リックン」。自分のギャル友達が一緒にゲーム(「第六感覚」(Dead By Daylightのこと))をしてくれないことから、ゲーマーである天音と友達になろうとするが、ゲームを楽しむのはあくまで勝つため、という天音と、楽しければ勝敗は関係ない、という来海のプレイスタイルが合わず、来海の他人との距離の近さも相まってなかなか仲良くなれない。

来海ルートでは、そのせいで天音に避けられつつあることに気付き、主人公に相談することから話が始まる。主人公は天音からも理由を聞き、それとなく来海に伝えた結果、来海はYoutubeでうまい人のプレイ動画を見て勉強しただけでプレイスタイルを変え、100時間以上そのゲームをやっている天音よりもうまくなってしまう。それから2人はよく一緒にゲームをする中になるが、来海が集中しすぎて前世返りしてしまい、テレパシーで天音に指示を伝える場面が発生する。しかし来海は、自力でコツを掴んでマナ制御ができるようになり、前世返りから姿を戻せるようになる。来海はさらに力を使いこなして、マナを身体になじませるために特訓を行うようになるが、マナを使いだした影響からか、前世の人格であるスレイの記憶を頻繁に見るようになる。そしてどう見ても魔王が好きだったスレイの記憶に引っ張られ、主人公のことを意識するようになる。来海は主人公が好きだという気持ちが本当に自分のものかを確かめるためにデートをし、主人公とお試しで付き合う事にする。2人はお試しとはいえ恋人になり、一緒に過ごしていくうちにひかれあっていくが、スレイの記憶を見すぎると、人格がスレイに引っ張られてしまう可能性が浮上する。その対策として、主人公がマナ制御をマスターすれば、主人公からあふれ出るマナの影響を来海が受けることがなくなるため、2人で主人公のマナ制御の特訓を行うことになる。また、マナ制御をマスターすることで、主人公の勃起機能が解放されることも予想できる。

そんな中、主人公の周りで、不運が連続するようになる。そして、主人公が工事現場の足場の崩壊に巻き込まれて命の危険を感じたことで、主人公たちは異世界の刺客による犯行だと考え、犯人をおびき出すことにする。主人公には運気を下げる呪いがかけられており、解呪のために呪いに干渉するとマナ暴走の危険があるため、術者を探し出す必要があった。刺客を探している途中、主人公の元にタンクローリーが突っ込んできて、主人公は魔王の力を解放して車を突き飛ばすが、横転した車のガソリンに炎が引火して爆発を起こす。主人公は一緒にいた来海を守るため、自分のマナ制御に成功し、結界を貼って爆発を封じ込める。主人公はマナ制御をマスターしたことで勃起ができるようになるが、犯人は取り逃がしてしまう。

翌日、来海に犯人と思われる異世界人が接触してくる。彼女、ヴェガは、自らを「宵の監視者」の一員であると話し、スレイの願いにこたえて魔王を封印するためこの世界に来たと語った。後日、主人公と来海、かぐ耶は再びヴェガと対峙する。彼女はスレイを信奉する一族(一家)の一員で、スレイを神格化し、魔王を封印することを一族の使命としていた。彼女たちの家宝であった、スレイの遺した剣が、来海が発したマナに反応し、来海との間につながりを作ったため、ヴェガはそれを感知してゲートを開いてやってきた。主人公たちは最初ヴェガを捕縛しようとしたが、ヴェガの中に自己がなく、両親に言われたから魔王を憎んでいるように感じられた主人公と来海は、ヴェガと話し合いで解決しようとする。結果、世界の安寧を守るというヴェガの使命の中には、世界の中の一部である主人公の安寧は含まれていないのか、という論調でヴェガを論破し、世界の一部としての魔王(主人公)の安寧も含めて守るために、主人公が平和を乱さないように監視してくれ、と言ってヴェガを説得する。

ヴェガは結局異世界に送還されることになったが、来海はヴェガが両親から受けていた魔王に対した間違った教育を改め、正しい教育を受けさせてほしいとお願いする。2人はまた日常に戻り、来海は、スレイの気持ちを感じ取れても、最後に決断するのは自分であり、主人公を好きになったことは自分の決定だということにやっと気づくことができた。そして2人は正式な恋人となって終わり。

ヴェガ関連のシナリオは正直不快感しかないが、そこはゆずソフトなので置いておく。あとヴェガのキャラデザがかわいい。

来海の魔族の姿が、角の生えた姿であることを活かしたイラマハンドルのシーンがあることは衝撃的だった(いい意味で)。ただ、来海がテレパシーを使えることを活かして、実は嫌がっていないことが明文化されており、純愛路線のゆずソフトにしてはこれでバランスをとっているのだろうと考えた。この、テレパシー能力に関しては、他にもHシーン中に来海の思考が漏れてくるシーンがあるのだが、こういう描写の仕方は個人的に好き。後はH中に関係のない雑談や、アホな会話が挟まるのも個人的には好き。

ケツがでかい、という描写が何度もあるものの、Hシーン中にそれを活かした構図が一枚もなかったのは残念。

 

CVは柳ひとみさん。ハミクリのイメージが強く、ハミクリは未プレイであるため気になっていたが、いい意味でいう事がないと思った。

 

 

 星河 かぐ耶 ほしかわ かぐや

 

主人公を追って異世界からやってきた、スネーウ国の王女で、王位継承権第二位。魔族でキツネのような獣耳を持つ。これはマナを感じ取るための器官で、聴覚はないとのこと。ケモ耳の中ではキツネ耳が一番好きなのでこれはgood。本名は「カクア・シュトリア」だが、日本での生活に合わせ、星河かぐ耶という日本名を考える。駅前のタワマンの最上階に住んでいる。日本に来てからの好物はボス(モス)バーガー。一人称は「妾(わたし)」で、主人公の呼び方は「李空」。

主人公の持つ魔王のマナを狙う異世界人から、主人公を守るため、そして単純に魔王のマナを持った主人公に興味があってやってきた。魔法を使って主人公と同じクラスに転校してくるが、実年齢は不詳。共通ルートでは、魔法の知識や、異世界人であることを活かして、主人公のマナ制御の練習や、トラブルの解決を助けてくれる。

公式のカウントアップムービー(4日後)で、エロ担当であることが明言されている。

かぐ耶ルートでは、スマホを知らなかったかぐ耶が、主人公と一緒に買いに行くことから始まる。また、かぐ耶は主人公に積極的にアプローチするようになり、隠密の魔法がかかった面(立ち絵の狐面)をつけて乃愛に内緒で主人公の部屋に夜な夜な忍び込み、主人公のマナ制御の練習として主人公の身体を愛撫するようになる。しかし、いつもオリエ(かぐ耶の従者)から電話が来て、途中で終わってしまう。かぐ耶は、自分が主人公との関係が一番浅いため、主人公との縁を深めるためにこんなことをしているのだと主人公に言う。しかし、特訓をやりすぎた結果、主人公が興奮しすぎて魔王の力を解放して暴走してしまう。乃愛が気づいたことでその時は鎮圧できたが、それでかぐ耶は主人公と距離を置くようになる。しかし、主人公もかぐ耶のことが気になり出しており、自分からかぐ耶に会いに行く。そこで主人公はかぐ耶が異世界から来た本当の理由を知る。

かぐ耶は王位継承権第二位であり、父王が病気で寝込んでいたことから第一王子との派閥争いに巻き込まれていた。かぐ耶自身に王位を継ぐ気はなかったが、第一王子の評判は良くなく、かぐ耶を次期女王に推す声も大きかった。そして兄である第一王子に暗殺されそうになるなど、直接的な被害が出てきたため、適当な名目で異世界まで逃げてきた、というのが真相だった。そんなとき、異世界から、今度はかぐ耶を狙った刺客がやってくる。それを主人公が、自分の身を挺してかぐ耶を守ったことで、かぐ耶ははっきりと主人公を好きだと自覚する。さらに、かぐ耶を守った時に、主人公が周囲のマナを無効化する魔法を習得したことから、再びかぐ耶に何かがあった時のため、という名目で主人公はかぐ耶のそばにいることになる。それから主人公がかぐ耶に告白し、2人は恋人になる。しかし主人公のEDはまだ治っていなかったため、2人は主人公を勃起させるため、マナ制御の特訓を再び続けることにする。特訓はうまくいかず、主人公は乃愛に相談して、魔王の力を受け継ぐ子が現れる可能性があるため、セックスは控えるよう言われたことを思いだす(他ルートではこれに言及しないがいいのか?)。そこで主人公は真剣に将来について考え、かぐ耶と2人で、産まれてくる子どもが魔王の力を持っていたとしても、主人公の魔法で抑えればいいという結論に達する。それでかぐ耶に子を産ませたいという強い意志が生まれた主人公は、魔王の封印を解き、勃起ができるようになる。

しばらくして、何度もかぐ耶とセックスをしたことで、主人公はマナ制御を完璧にマスターすることができた。かぐ耶は、これ以上主人公の魔王のマナを狙われないようにするため、2つの世界間を平和的に行き来できるようにする方法を考えるようになる。そのため、かぐ耶は兄の第一王子を失脚させ、自分が国王になることを決める。主人公はかぐ耶と共に異世界に行き、魔王に変身してかぐ耶と茶番を行い、第一王子を失脚させることに成功する。茶番の中で主人公はかぐ耶に討たれたため、魔王がいなくなって2つの世界を平和的に行き来することができるようになり、かぐ耶は即位のためしばし日本を離れることになり、主人公はかぐ耶から託された部屋でその帰りも待つことになったというところで終わり。

異世界衣装でのHシーンはあったが、頭が切れていてケモ耳が見えていないのが最大の残念ポイント。また、このルートだけ明らかにイチャイチャ成分が過剰で、目の前でイチャイチャされることに慣れろとはっきり言われたオリエのことまで考えると、流石にやり過ぎなのではないかと思った。共通ルートから考えると人格が変わっているレベルで、ほぼ間違いなく保住先生の担当ルートなのだが、私は保住先生は好きだが今回は若干悪い点が目立ってしまったように思う。

あとは斜めを向いて笑っている立ち絵の顔にものすごく違和感があった。絵が崩れて見えるのは、ゆずソフトではほぼなかったため、これは珍しいと思った。

 

CVは遥そらさん。安定していてとてもよかった。ただ、これは誰が悪いのかはわからないが、このキャラデザで想像していたよりは声が高くて幼い感じがしたので、そこに若干の違和感があった。

 

 

 高楯 オリエ たかだて おりえ

 

かぐ耶のお付きとして共に異世界からやってきた、人族の従者。本名は「オリエ・ルヴァク」。電化製品の扱いが苦手。かぐ耶のことを第一に考えており、かぐ耶がふざけるといつも注意をして諫めている、真面目な人物。かぐ耶と共に魔法を使って主人公と同じクラスに転校してくるが、年齢は不詳。主人公の呼び方は「谷風さん」→「李空さん」→「李空」。

オリエルートでは、海に行った時に迷子の親を探してあげていたオリエに主人公が好感を持ち、その後オリエに電子機器の使い方を教えてあげることになり、交流が進む。さらに、主人公がオリエに電子機器のことを教えるお礼として、オリエが主人公のEDを治す手伝いをすることになり、オリエに手コキしてもらうことになる。しばらく続けるものの、主人公のEDは治らないが、それでも主人公はオリエのことを考えるようになっていく。そんなとき、オリエが急に休みとなったことで、主人公と出かけることになる。2人は再び海へ行くが、オリエがかぐ耶からもらったケープが、風にとばされて海へ流されてしまう。主人公はおぼれそうになりながらもそれを泳いでとってくるが、心配したオリエから怒られてしまう。そこで主人公はオリエが好きなことを自覚し、オリエに告白して恋人となる。それからは、主人公がオリエに抱きしめてもらい、セックスがしたいと言ってもらったことでEDが治り、後は何回かセックスして終了。

真面目なキャラだが、付き合ってからの砕けた態度が可愛かった。

今作はサブキャラのキャラデザを他の絵師が担当しており、このオリエはほかん先生が担当していたが、CGがどれもかわいくてとてもよかった。

 

CVは夏野こおりさんで、例えサブキャラでもシーンありのキャラで帰ってきてくれて本当にうれしいし、カウントダウンムービーの中で、今まで演じたキャラが全て出てきたのもよかった。

本当にありがとうございました。

 

 

 百里 風実花 おざと ふみか

 

主人公の担任の先生。教科は現国。主人公が学童に通っていたころ、高校生としてボランティアに来ていたことから、小さいときから面識のある、幼なじみのお姉さん。教師陣の中では一番若手であることから仕事を手伝ってもらえず、主人公に頼んで時々教師の仕事を手伝ってもらっている。主人公の呼び方は「リッ君」。前世は魔王の側室的な存在であった、娼姫ファリ。とはいえ、実際に前世返りすることはない。共通ルートでは、異世界からの襲撃者に操られ、主人公を魔道具で刺して魔王のマナを回収する役割を負わされた、かわいそうなキャラ。その記憶はかぐ耶の魔法で消されたが、本能的な部分でそのことを覚えているようである。

風実花ルートでは、風実花にも記憶のフラッシュバックが起こり、ファリとしての記憶の断片を見ることになる。そこで主人公は、急に自分が学校で前世返りを起こして迷惑をかけたときのため、あらかじめ風実花にも異世界関係の事について説明しておくことにする。話を聞いた風実花は、娼姫という役割から、主人公のことを意識しだしてしまう。風実花にとって、昔学童で、いじめられていた妹を助けてあげていた主人公はヒーローのような存在だった。別の日、主人公はショッピングモールで、水着を買いに来ていた風実花とばったり会い、主人公が水着を選んであげる。また話の流れで主人公がEDであることがばれ、その治療に風実花も協力することになる。風実花は、ファリの役割的に、ファリと魔王はセックスをしていただろうから、その生まれ変わりである自分たちもそれに近いことを行う事で、何かが起こるかもしれないと言う。風実花はAVを見て勉強し、主人公の勃起していないチ〇ポをフェラしてくれ、勃起させることに成功する。翌日、今度は射精させることに成功し、主人公は自分が風実花を好きなことを自覚する。しかし風実花は、自分たちの関係が、前世の記憶の影響を受けているのではないか、と悩む。主人公は風実花に自分を意識させるため海へデートに誘い、告白するが、風実花は主人公の気持ちは一時的なもので、その気持ちに答えることはできないと言う。それはそれとして、最後まで主人公の魔王の記憶に関する処理を行うため、魔王とファリがしていたはずの最終点としてセックスをしてくれる。

しばらくして、かぐ耶の調査により、魔王には子孫を作る気がなく、ファリともセックスはしていなかったことがファリの手記により明らかになる。風実花はそれを知って自分の気持ちを受け入れられ、主人公の告白を受け入れて、恋人になるところで終わり。

サブヒロインだから仕方がないが、2人が付き合ったところで話が終わるのは早すぎる気がしてもったいないと思った。また、公式の説明に「プライベートでは甘えたがる性格である」とあるが、主人公とつきあってからの描写がないため、それがわからないのもよくないと思った。アフターストーリーで少しだけ、つきあってからの描写があるが、個人的にはもっと見たかった。

ふにゃちんフェラシチュは珍しく、特にCGありなのは新鮮でよかった。また、キャラデザなら一番好きなレベルで、特に教師のときの服と、私服のギャップがすごくあってよかった。寝間着が中学生みたいなのもかわいい。このキャラのキャラデザは羽純りお先生だが、むりりん先生と共同でサークルを持っていたり、近年ゆずソフトに所属したことからも、これまでの2人と違和感ないレベルでマッチしていると思った。

 

CVは明羽杏子さんで、特に最近某バンドアニメで有名になったように思うが、上手だったと思う。サブヒロインなのにED曲も自分で歌っていたのもうれしかった。

 

 

・その他

 

 

ゆずソフト得意のちょっと古いオタクネタは健在。

 

あと、ラーメンノルマは今回も達成。

こもわた先生のかわいいSDは今回も最高でした。

 

 

・音楽

 

個人的に今作のOPは、フルアニメムービーなのも含めて非常に気に入っており、何度もリピートしたほど。

昨今のトレンドになりつつある、出演声優にOPを歌わせる風潮は、私自身エロゲソング歌手が好きなだけに、好きではないのだが、それはそれとして今回のOP曲はよかったので複雑な気分である。

 

 

・総評

 

いくらゆずソフトにシナリオを求めないとはいえ、今回のシナリオは過去一でひどいと思えるようなものだったが、それでも本質はそこではない。

ゆずソフトといえばキャラゲーの最高峰で、かわいいキャラが出てきてくれるだけでほぼ文句はないのだが、今作はその前提にも陰りが見えているように思えた。今作はキャラデザと設定が公開されたときから、メインヒロイン陣のパワー不足を感じており、それがそのままここまで来てしまったような感じがあった。個人的には天音の評価は発売前より上がったし、乃愛とオリエも思っていたよりはかわいかった、そして風実花は思っていた通りかわいかった、という感じなのだが、それでも圧倒的なヒロインがいたかと言われれば微妙なところ。特に前作の栞那のように、CVの圧倒的暴力で解決できたキャラがいたかと言われればそれも微妙なところで、全ての元凶を考えれば、3年も待たせたことによる期待度の過剰な上昇と言われればそうなのかもしれない。

とにかく、個人的にはこれはゆずソフトというブランドの中で一番深刻な問題になるかもしれないと考えているので、是非次回作こそは、圧倒的暴力を持った可愛いヒロインを出してほしいと切に願う。そのためのノウハウは持っているはずなのだから。