shanの落書き帳

ポケモンときどき〇〇

無題23-5

 

 

みなさんこんにちは、shanです。

今回は番外編です。

 

以前にぱれっとより発売された9-nine-シリーズをプレイしたのですが、その音声作品が発売されたので、それについて書いていこうと思います。

 

ゲーム本編についての感想はこちら。

無題23 - shanの落書き帳

 

「しあわせおうちでーと」と銘打って2021年7月から11月にかけて毎月発売されたこの作品群は、9-nine-のそれぞれのヒロインとの日常を切り取ったASMR作品であり、昨今の音声作品への商業エロゲメーカーの参入ブームに乗ったものと言えるでしょう。

大手メーカーらしく、その価格は約1時間半の音声に対して1980円とかなり強気であり、一般的な同人作品が1000円前後で3時間ほど(個人的な感覚)であることを考えると、高級感が否めません。

また、正直に言ってしまうとバイノーラルの質も悪く、音が割れているように感じたり、耳元での囁きの感度が悪かったり、そもそもライターが本編とは別の人だったりと、アラが目立つように感じました。

この作品でしか明かされないような重要な設定などもあるはずもなく、正直聞かなくても全く問題はないのですが、気に入ったコンテンツはできる限り消化したいという個人的な理由により購入を決意しました。

本編中ではできなかった、ヒロインと主人公とのイチャラブ日常を補完できる、という点においてはよかったと思います。

 

それでは、ヒロインごとに解説していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下、常体。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なお当たり前ですが、基本的にヒロインは個別ルートに入っている状態である。

 

 

〇都 ~あなたと、お泊り新婚レッスンです~

 

都が主人公の実家へ挨拶に来ることになり、その前日に主人公の家に泊まることにした話。主人公の両親との初めての面会にそわそわする都との一夜が描かれる。場面としては、2人で学校から帰ってきて、コーヒーとケーキでティータイム、家の掃除、夕飯の準備、お風呂、添い寝、翌朝起きて耳かきといったところ。

全年齢版をもとにしているので、お風呂では都はバスタオルを巻いて、主人公の背中を洗ってくれる。都は新婚気分で主人公のことを「旦那様」と呼んでくれるのがかわいい。また、主人公と一緒のボディソープを使ったら、一緒に泊まったことが主人公の両親にばれると心配した都が別のボディソープで体を洗うシーンがあり、リアリティを感じた。

全体を通して都から主人公を支えたいという想いが伝わってくる、いいシナリオだったと思う。

 

〇天 ~にぃに、恋人ごっこしよっ~

 

主人公の家に遊びに来た天とダラダラした1日を過ごす話。この話では主人公は天と付き合っておらず、天からの告白を保留している状態である。場面としては天とくっついてゲーム、背中のマッサージ、くすぐり対決、ポッキーゲーム、添い寝、耳かきといったところ。

まだ付き合ってはいないが、告白はしたので主人公に対して好意を全開にする天と、段々と天に根負けしていく主人公が描かれていてよかった。最後には主人公から天を抱きしめ、キスをするまで進む。

天が主人公との間接キスをいつも狙っているという話など、ライターは違うが天らしさがきちんと描かれているのがよかった。

 

〇春風 ~婚前旅行は健全……です?~

 

春風と温泉旅館へ旅行に行き、そこで新婚旅行ごっこをする話。場面としては浴衣と下駄で庭を散歩、客室(和室)でヨガ、家族風呂、縁側でフェイスマッサージ、添い寝、別日に耳かきといったところ。

春風は新婚の気分を出すため、主人公のことを「あなた」と呼びたいと言ってくるが、音声作品では男性側の個性を消すために「あなた」呼びするのは一般的で、都も希亜もそう言っていたため、特に差別点を感じなかったのが残念。

本編でのエピソードを踏まえて、料理はまだまだだが、緑茶の淹れ方は勉強してきたという発言や、告白時の反省を活かしてプロポーズはきちんと考えてきたという発言など、本編とのつながりを感じたのはよかった。

春風は先輩として、主人公より1年先に大学に行き、主人公と離れることになるのが心配だったが、旅行を通して主人公の気持ちが自分から離れないことに気付き、また添い寝中に主人公がプロポーズを了承する流れになったことで、その不安を解消することができたという話。

 

これは別にこの作品に限ったことではないが、露天風呂のシーンは音声作品にはよくあるが、どうしても録音環境が閉鎖的な空間なので、音の反響から露天風呂でないことが即わかってしまうのは何とかしてほしいと思った。

 

〇希亜 ~休日は猫みたいに幸せ?~

 

希亜と主人公が2人で猫カフェにデートに行く約束だったが臨時休業であり、主人公の家で一緒に猫カフェごっこをする話。主人公に猫耳をつけて希亜が甘やかしたり、希亜に猫耳をつけて主人公が甘やかしたりする。場面としては主人公を抱きしめて撫でる、爪切り、希亜を撫でる、希亜を抱っこ、添い寝、翌朝の耳かきといったところ。

爪切りのSEと希亜のパチンという声が連動しているのが珍しく、しかし大事なところなのでそこはいいと思った。音声作品では耳かき中によくカリカリ、などとヒロインが声に出すことがあるが、耳かき中のSEと合っていないことがほとんどであり、いつも違和感を感じていた。この作品はそこが一致していたのがよかった。

 

他のヒロインは声に違和感を感じなかったが、希亜だけ本編より声が高い感じになっており、声だけだと特に同一キャラであると感じられなかった。主人公と恋人になり、2人きりなことで甘え声になり、声のトーンが上がっているという解釈でなんとか...。

 

〇ゴースト ~遊んでくれよな、大将?~

 

まさかの本編非攻略キャラが対象。人気があったのだろうか。

主人公は誰とも付き合っていないルートで、退屈で寂しかった主人公がゴーストを呼び出し、2人で遊ぶ話。ゴーストは主人公とある程度思考を共有しているので、主人公のしてほしいこと≒ゴーストのしたいことになる。場面としては散髪、夕飯を食べさせてくれる、メイド服姿になってくれる、添い寝、別の日にメイド服で呼び出して耳かきといったところ。

主人公の感じている寂しさがゴーストに移ってしまい、添い寝中にゴーストがくっついてきて、キスをねだってくるところが可愛かった。ぶっきらぼうな中に主人公に対する愛情、優しさが感じられ、ゴーストもちゃんとヒロインしてるんだな、と思う事ができたシナリオ。ゴーストは努力しているが誰にも評価されていない主人公のことを報われてほしいと思っており、そのために主人公にご褒美をあげたいと考えている所が可愛かった。

 

 

5つの作品全体を通してASMR作品としては弱く、SE等も貧弱なところがあったり、特に耳ふーの音が全然響いてこないのは致命的だと思うので、純粋にヒロインの可愛さの補完と考えたほうがいい作品だと思った。

種﨑敦美さんの音声作品を出したことは評価に値する。ライターが別の人問題に関しては、音声作品のシナリオはゲームのシナリオとは少し違うので仕方ないとは理解するし、違和感もあまりなかったので良かったと思う。ただし希亜はキャラの造形としてもちょっと違和感があった。