shanの落書き帳

ポケモンときどき〇〇

無題40.2

 

 

続きから。

2人目のヒロインはこちら。

 

 右田 日々姫 みぎた ひびき 148-76-54-78

 

主人公の義妹で、御一夜市内の学園生。絵を描くのが趣味で、学園で自分の絵を認めてくれた稀咲の手伝いで、御一夜市の看板デザインや観光マップの作成などを行っている。その経緯か、はじめは稀咲の肩を持ち、工場誘致には賛成の立場をとる。幼少期からずっと主人公のことが好きで、主人公に釣り合う大人になるため、主人公や稀咲が使う標準語を真似して使っているが、ふとした時に隈元弁が出てしまう。普段は主人公のことを「兄さん」と呼ぶが、感情的になると「にぃにぃ」という昔の呼び方で呼ぶ。

御一夜市の観光振興に向けた今後の方針について、御一夜市のことをよく知るべきという日々姫の提案に乗ると、日々姫ルートにはいる。主人公は実家である右田一酒造元で掃除番として働きながら、地に足をつけ、街の人々と交流を深めようとする。日々姫は主人公から観光のために売り出す駅弁の掛け紙のデザイン依頼を受けたり、機関助士として練習をしたりして過ごすが、主人公は日々姫が蔵の人たちと仲が良くないことに気付く。日々姫には姉の真闇に対するコンプレックスがあり、また日々姫に絵の才能があったことで、蔵の人たちは日々姫は蔵から出て絵で生きていった方が幸せだと考え、わざと突き放した態度をとっていたのだ。

しばらく経ち、ハチロクによる日々姫の機関助士としての訓練が終わったため、本格的に8620を営業運転しようという段階になったが、そのための客車がまだ見つかっていなかった。そこでポーレットが、御一夜城(人吉城)の元城主だった相楽氏(相良氏)の出身である静丘(静岡)の鉄道会社と話をつけ、姉妹都市の提携と、余っていた客車の譲渡の話を持ってきてくれる。ただし客車の運搬費用はこちらもちであったため、ポーレットが鉄道債を発行してその資金に充てる。出資者が集まり、無事客車が御一夜市に届くが、試験走行の段になって、出資者からの客車に乗せてほしいという声を断れなくなってしまう。主人公と日々姫は機関士-機関助士として初めて客車ありでの試験走行を行うが失敗してしまい、また客車が破損して密閉されていなかったため、乗客を石炭の不完全燃焼による一酸化炭素中毒の危機にさらしてしまう。ポーレットがトラブルに備えておいてくれたため、乗客は全員無事でクレームも出なかったが、ポーレットは社長として謝罪することになり、主人公と日々姫は自らの不甲斐なさを実感する。

客車の件がうまくいっていないことにより、ポーレットへの心理的なストレスが大きくなり、ポーレットはたまたま稀咲が学園の社会見学により傍聴に来ていた市議会で貧血により倒れてしまう。稀咲と一緒にいた日々姫はポーレットが頑張っていることを稀咲に伝えたくて客車の事などを稀咲に説明するが、稀咲はそれを受けてポーレットにこれ以上市長職と社長職の兼任は無理と判断し、ポーレットを潰すために行動を開始することになる。稀咲は自身の父である隈元銀行頭取の元忠に頼んで、御一夜鉄道の広告費を今後20年払う代わりに市長を辞職してほしいという交渉を持ち掛ける。ポーレットは将来の不安から、それに対して即答できなかった。するとそれを根拠に、今度は隈元銀行の傘下の新聞社を使って、ポーレットが市長を辞任するという疑惑の記事を出した。これを受けてポーレットは、世論が離れてしまった以上、自分が市長職を続けるのは無理だと判断し、市長の辞任を決意する。ポーレットルートでは兼任で頑張れていたのに、主人公という心の支えがないとこんなにもすぐに綻びが出てしまうのかと悲しかった。

ポーレットは、市長選に出馬を決めた稀咲に対し、工場誘致反対派の候補として主人公を推薦しようとするが、主人公はポーレットとの恋人疑惑も流されていたため、勝てないだろうと判断される。そこで日々姫が、ポーレットを助けるため、また主人公の意志を継ぐために、立候補を決意する。主人公はその夜、日々姫を心配して部屋を訪れ、日々姫から絵筆を置いて目と心を磨く覚悟、主人公と対等になれるよう、主人公や稀咲の後をついていくのを辞め、自立した一歩を踏み出す覚悟を告げる。日々姫は勇気をもらうおまじないとして主人公の唇にキスし、これ以降主人公は日々姫を異性として意識していくことになる。

日々姫はこれまで蔵の人や学校の人たちに自分の絵を笑われ、それ故自信がなく、自分の絵を認めて味方になってくれた主人公と稀咲に依存気味になっていたが、稀咲からそれは才能への嫉妬だと諭され、自分を認めることができ、自立を決意することができた。しかし、今度は甘え=他人に頼ることだと考えてしまい、全てを自分でやろうとして手一杯になってしまうが、主人公から自分にできないことは頼っていいと教えられて視野を広げられた。

稀咲は傘下のテレビ局を使って日々姫陣営を揺さぶってきて、日々姫は窮地に追い込まれる。しかし、客車を修理するためのハチロクたちとの話し合いの中で、客車を車体と台車に分け、大量の廃客車を輸入してそれらをツギハギし、客車として再生させる事業を思いつく。これは日ノ本でまだ誰も手をつけていない新事業であり、新たな雇用の創出と、御一夜市の発展につながることから、日々姫はこれを軸として選挙戦を戦う事を決める。主人公は日々姫の手伝いを行い、日々姫は自分にしかできないこととして、未来の御一夜市についてのビジョンについてのデザインを考える。

稀咲はエア=クラ社と協力して、エアクラ工場と御一夜市が共存した未来の都市モデルを制作する。一方日々姫はスランプに陥り、自分のデザインをまだ作れていなかった。そんな時、日々姫の考えていた客車改修プロジェクトが取材した記者を通して稀咲に漏れ、稀咲から銀行がその事業を助けるという宣言をうたれてしまう。より社会的信頼のある銀行がプロジェクトを支援するという事で、プロジェクトへの賛同者が稀咲側に流れ、さらに支持者を失った日々姫だったが、ポーレットの持つレールショップにあったNゲージ鉄道模型のこと)から着想を得て、御一夜市に暮らす人々に、自分の思う御一夜の未来を話してもらい、それを日々姫が絵にして御一夜市のジオラマに付け加えていくという企画を思いつく。口コミから始まったこの企画は次第に好評になり、皆で作り上げていく御一夜市の未来として一体感を得られた他、日々姫がスランプを脱出し、御一夜市の人々の笑顔や希望の象徴を集めてモザイクにした作品をメインビジュアルとして完成させる。これにより稀咲と日々姫の勢いは逆転し、日々姫が有利となるが、稀咲は投票前の最後の機会に、御一夜市の未来についての討論会を日々姫に持ち掛ける。討論の中で、稀咲は日々姫の都市モデルを夢物語だと批判し、夢を見れない人々への救済として工場誘致という現実的な案が必要なのだと述べ、対して日々姫は御一夜市の人々の可能性を信じているのだと述べる。何もしない人々のために口にえさを突っ込んでやるのは政治のすることではなく、夢を持つ人、立ち上がる人たちの味方をする政治をしたいと日々姫は語る。そのためには全てを塗りつぶすような大きな影響力を持つ工場は必要なく、御一夜市に住むたくさんの人々の笑顔や希望が集まって、多様性のある御一夜市を作り出すことが、御一夜市の未来のためだと言う。

現実的には稀咲の提案の方が政治としては正しいのではないかと思うが、フィクションなので日々姫の案の方が夢がある感じが出ていてよかった。

選挙活動の締めくくりとして、客車の改修も無事に終了し、ついに再び客車を引いてのデモンストレーションを行うことになる。主人公は過去のトラウマのせいか、運転キャブで倒れてしまうが、日々姫が寄り添ってくれる。ここで日々姫は主人公に告白し、主人公もこれを受け入れる。主人公は、自分のやりたいことはこれからずっと日々姫を支えていくことだと気づく。

試験運転は無事に成功し、また開票の結果、日々姫が市長に当選する。稀咲は負けを認め、これからは日々姫の元で働かせてもらえるように申し出てきて、2人は和解する。

月日が経ち、日々姫は市長と機関助士との二足のわらじを履く生活で忙しく働いていた。客車改修事業も順調で、新たに鉄道を使った御一夜市の観光ガイドを行っていた。主人公は過去の呪縛を乗り越え、日々姫がつながることの大切さを教えてくれたことに感謝し、日々姫にプロポーズして終わり。

最後のCGは主人公の視点から日々姫を見下ろす描写で、日々姫のロリ感が増していいものだったが、それはそれとして日々姫は高校生では?という疑問も生まれた。

政治の話という、エロゲで取り扱っていいのかという微妙な話題だったため、どれくらい現実性があるのかわからなかったし、終始リアリティがないように感じたのが残念。果たして被選挙人として選挙について知っている人がどれくらいいるのか...。

日々姫のキャラクター性の掘り下げとしては主人公が帝都へ下宿していて、いないときの、日々姫サイドの描写が少しあるともっと深みが増したかと思った。

回想シーンは無印4+無印アペンド2+アフター3(内1回は真闇と3P)の計9回となっており、内容については特に語ることは無い。

 

 

 日々姫(成長)

 

アフターは本編5年後、日々姫が市長としての2期1年目に入ったところから始まる。日々姫の立ち絵は成長するが、身長や3サイズが公開されていないのは残念。

日々姫はデザイナーとしても活躍し、御一夜市内にいくつか新たな観光施設を創設していた。また日々姫の理念である人、そして地域をつなげるという目標に従って、九洲(九州)全土への線路延伸が進行していた。日々姫は九洲を縦断する食堂列車の運行を計画しており、それを観光事業拡大の目玉としようとしていた。しかし、そのデザイン案には難航しており、計画の遅延と市長職との兼任の問題を指摘され始めていた。日々姫の秘書となっていた主人公と日々姫は湯富院(湯布院)へ食堂列車のための視察に行くことになっていたが、案だしのために休日を使って前ノリすることを決める。なお、日々姫の真闇に認められてから堂々と右田の家を出たいという想いを尊重し、主人公と日々姫は結婚せずにまだ右田家で暮らしていた。日々姫は元食堂車勤務のシェフ、元鉄道員のおじいさんから話を聞いて、さらに湯富院市長からも観光案内をしてもらう。そこで湯富院市長から日々姫の才能を認めてもらい、食堂列車計画への協力を得ることに成功する。

日々姫と主人公は市内の観光中に壊れた蒸気機関車とレイルロオド、みくろと出会う。みくろは普段は雄武田(おおむた、福岡県大牟田市)にある動物園で働いているレイルロオドだった。みくろ自身の機体旧帝鉄8620形38696は動物園で静態保存されていたが、動物園の経営悪化に伴い、解体が決定していた。みくろはポーレットが始めた御一夜市広報のためのラジオ「まいてつラジオ」を聞いており、パーソナリティを務めることもあった日々姫のことを知っていた。みくろは観光客の多い湯富院で、前任のレイルロオドが機能停止してしまったことから管理者がいなくなってしまったD51形1031を発見し、これをきれいに整備することでこの機関車をもう一度人々の心の中で走らせてあげたいという想いをもつと共に、うまくいけば自身の38696も解体を免れるかもしれないという想いをもって、自身の休日に湯富院までやってきて掃除を行っていた。しかし、みくろは他の故障したレイルロオドに自らのパーツを分け与えたため、体はボロボロで、さらに市からは掃除の許可は出たものの整備の許可は出なかったため、作業は遅々として進んでいなかった。日々姫は市から「いらないもの」として扱われているこの機関車が自分と重なり、何とかしてあげたいと考える。主人公は、これが本筋のデザインには関係ないものの、自らの心に従うことは大切だとして日々姫を後押しする。日々姫は1031の復活を湯富院、そして九洲の新たな発展へとつなげられないかと考えるが、中々思いつかない。

日々姫は食堂列車のデザインだしを継続し、日々姫がデザインした施設のキッチンで働いてみることで、視点を変えられないかと考える。日々姫と主人公は、キッチンで働く中でその施設の問題点を改善し、新たな集客につなげるが、食堂列車の案は湧いてこない。また、みくろが御一夜市を訪れ、1031の清掃会を行うので主人公と日々姫にも参加してほしい旨を伝えに来る。参加当日、みくろの判断ミスにより湯富院市内で告知を行えなかったことから、参加者は0人だったが、日々姫は即席のイラストを描いて周辺に告知し、地元の子どもたちや観光客が少しずつ手伝ってくれる。これを通して日々姫は「体験観光型展示」という新しい機関車の保存方法を思いつく。これは観光客に体験として機関車の整備を行ってもらうもので、特定の誰かに依存せずにみんなの機関車であるという想いを強くし、愛着をもってもらうための計画だった。さらにこれを受けて日々姫はやっと食堂列車のデザイン「つながる食堂」を完成させる。これは従来のように食堂車内で調理を行うためには、線路の問題で従来より小さな車両しか確保できなかったため、スペースがどうしても確保できずに詰まっていた問題を、事前にメニューを決めてもらい、複数のメニューに応用できる食材を使い、下処理を済ませておくことで調理スペースの簡略化を実現したものだった。ポーレット、稀咲はこのデザインに賛成してくれるが、日々姫はこの案件を自分が一人前になるための最終テストだととらえており、真闇にこの案を見せる。真闇はこれまで、日々姫に干渉してこなかったが、それは過保護故のことで、真闇がいると日々姫が無意識に真闇に頼ってしまい、成長できないことを危惧しての事だった。真闇はこの案を認めず、日々姫は真闇に頼らないためもう一度考え直すことにするが、どうしてもどこが悪いのかがわからない。そこで主人公が日々姫に寄り添い、2人で考えなおす中で、つながることは受け入れることだと言うことに気付く。つまりこの案だと九洲全土を巡るにも関わらず、使う食材が御一夜産のものばかりで、他地域からの反発を招き、事業の失敗が決定していたのだ。問題点に気付けた2人はもう一度沿線を巡り、人々の話を聞くことにする。そこで様々な人々からの地元への愛を聞き、主人公が、止まった駅それぞれの地域のシェフと提携し、とれたての地元食材を使った料理を車外から運び込み提供する「とれいん食堂」を考え付く。

日々姫は「とれいん食堂」の初回運行に真闇を招待し、真闇をレストランに招待するという昔からの夢を1つ果たす。また真闇は添乗員として同乗した日々姫と接し、ついに日々姫を1人前だと認める。

やっと目的を達成した2人はついに結婚式を挙げることにし、人前式を行う。式前に日々姫を待っている主人公に対し、ハチロクがやってきて主人公の事が好きだったと示唆するシーンがあるのが意外だった。1031は体験観光型展示によって資金を集め、御一夜市内のトレインホステルとして生まれ変わっていた。またみくろの機体である38696も体験観光型展示が開始されることが決まっており、解体は免れることになった。最後は日々姫と主人公がこれからも2人で、そしてみんなでつながっていくことを誓って終わり。

食堂車のデザインの話、という一貫した話の流れで、最終的な案の落としどころも個人的には気に入っていてよかったと思う。

日々姫と真闇の関係については真闇側からの視点も欲しいところだが、これは真闇ルートで明かされることを期待しておく。ポーレットルートにも言えることだが、シナリオを重視しすぎて日々姫の可愛さがいまいち伝わってこないのは残念だった。

Hシーンに関しては、アフターで日々姫が成長したにも関わらず、それに対する言及や新たなプレイなどが何もなかったのはよくなかったと思う。また新たに追加された真闇との3Pは、日々姫ルートアナザーと明示されており、別の世界線のようである。内容としては、日々姫は今まで真闇に主人公を取られないように必死になってきたが、主人公と結ばれた今、真闇の気持ちについて考えられるようになった。真闇もまた、日々姫と主人公の間に自分が入ることで2人の絆を壊してしまうことを恐れていたが、主人公のことは好きであり、それに気づいた日々姫が真闇に、3人でまた新しい家族になることを提案するというもの。真闇は日々姫と主人公に遠慮しながらも最後は3人で結婚の誓いを立てる。真闇の自分が2人の関係に入っていいのかと葛藤するところの表情の動きと演技がとてもうまかった。また、あくまでも真闇の立場は日々姫の下であることが暗黙的に読み取れ、3P的には美味しくなかった。

 

日々姫のCVはヒマリさん。大分県出身らしいので、熊本弁に違和感がなかったのもうなづける。

 

 みくろ

 

旧帝鉄8620形38696専用レイルロオド。自身と38696は、他のレイルロオドのために部品を提供したため、体が不調である。例として左目が灰色で、胸元のライトが欠損、マニピュレーターも不調で左手が不自由である。

追加パッチにより、みくろには追加ルートはないが、Hシーンが1つだけ追加される。日々姫アフターのさらに後、38696は体験観光型展示で集めた資金によって修理され、御一夜鉄道で働くことになった。主人公、日々姫、みくろは3人で38696の運行を完了させ、みくろは再び走れることに感謝するが、みくろは日々姫が好きになってしまい、シーリングが解放されてしまう。みくろは日々姫にマスターになってほしいと頼むが、日々姫の一番愛している人は主人公であるため、3人でセックスをすることになる。みくろは、自分が愛している日々姫の愛している主人公の事も愛すると受け入れてくれた、という話。

正直百合プレイが見たかったので主人公が邪魔だった。個人的にはオッドアイだったり、手足が不自由だったりするキャラは好きなので、みくろには体が不自由なことで苦労したエピソードをいれたり、なぜみくろのマスターはこれまで不在だったのかという話をしたり、みくろがパーツを渡すことに決めたときの葛藤を描いたりすればもっと魅力的なキャラになっていたと思う。設定だけでいうと、かなり好きなキャラだっただけにもったいなく感じた。

 

CVは和央きりかさん。知らない人だった。特に語ることもなし。

 

 

 宝生 稀咲 ほうしょう きさき 160-83-58-85

 

隈元銀行頭取である宝生元忠の1人娘。日々姫と同じ学園生でありながら、隈元銀行御一夜支店長を任されており、御一夜の生き残る道はエアクラ工場の誘致にしかないと考えて工場誘致推進派の先頭に立っている。標準語で理性的な話し方をし、一人称は「ボク」。これは幼少期から父に連れられて銀行で働いており、女であることで舐められないようにと考えた結果。

日々姫ルート途中で、日々姫の仕事を見学させてもらいによった銀行で、稀咲からの食事の誘いを断らないと稀咲ルートに入る。主人公は食事をするといってデリバリーピザを注文し、食事の時間を削って、食べながら仕事をする稀咲を見て心配になり、稀咲に興味がわく。稀咲と主人公は御一夜市の未来について討論をするが、稀咲は他ルートでも他に方法がないから工場誘致を選んでいると発言しており、主人公のいう事に流されかかったとき、稀咲の父親が乱入してくる。父親は主人公を論破し、工場誘致よりも魅力的な御一夜市の振興について示せと主人公に言う。そのために稀咲を貸し出され、主人公たちは2人でよりよい案について考えていくことになる。まずは主人公たちの考える観光振興を体験してもらうことになり、稀咲は機関助士見習いとして8620を運転する。この体験から稀咲は鉄道の魅力について考え直し、線路をファンド化して復線を進め、線路を使って出た利益を出資者に分配するシステムを考え付く。さらに線路の延伸は、工場で生産した車両を運搬する手段をもたないエア=クラ社にとってもメリットになり、観光客の誘致も活発になるなど、全てにおいて完璧な案に思えた。そこで主人公と稀咲は「帝国線路合同会社」を設立し、主人公を代表として第一期の募集を始める。思ったより多くの募集が集まり、この会社で、線路の保線を含めた一元的な管理ができるようになる。

日々姫は主人公が稀咲といるときに楽しそうなことから、主人公の気持ちが稀咲に向いていることに気付き、自分の気持ちについて考えておくように助言する。このとき日々姫は負けを認め、決して主人公の事を「にぃにぃ」と呼ばず、「兄さん」と一貫して呼んだのが健気だった。

こうして第一期募集で集めた資金を使った線路の延伸は完了し、エアクラ工場は御一夜から撤退することになった。延伸した線路を使った観光列車も運行することになるが、そのとき主人公は稀咲にずっとそばにいてほしいという気持ちに気付き、稀咲に告白する。稀咲は幼少期に親同士の紹介で主人公と会った時から主人公の事が好きだったが、その当時の主人公は人生に絶望していたため、稀咲に冷たく当たったことを根に持っていた。そこで、再開してから稀咲は主人公から自分に告白させるため、ずっと待っていたことを主人公に話す。稀咲と主人公は抱き合ってキスし、皆に祝福されたところで終わり。

余りにも簡単に序盤で稀咲の説得ができそうになったので拍子抜けだったが、それからの代案を考えるのが難しいのだということにしておく。

追加パッチの稀咲アフターは、稀咲と主人公に仲国から視察の話が来て、2人で視察旅行に行く、という話。稀咲側は、新事業に向けたアイデア出しのため、仲国側は仲国における鉄道振興の協力を依頼するためであった。仲国でのガイドは稀咲の友人であり、仲国国務院鉄道部副部長秘書である姜叶煌(きょうようこう)と、レイルロオド、西瓜(すいか)が行ってくれる。仲国で鉄道に乗る中で、主人公と稀咲は鉄道に乗っている客に若年層がほとんどいないことに気付き、あらたに若年層に鉄道への興味を持ってもらうことが、振興の1つだと考える。主人公たちは流行の育成シミュレーションゲーム(話に出てきたのはウマ娘のパクリ)を例にして、各地のレイルロオドたちがそれぞれの地元の特産品を使った商品を開発し、その開発状況を配信し、ユーザーはその配信を見て、意見を出したり支援を行ったりし、最終的には開発した商品やレイルロオド自身のグッズを用いた売り上げ勝負で、日ノ本一、ひいては世界一のレイルロオドを競うという企画を思いつく。これは後から放映されたアニメ「レヱル・ロマネスク」と同じ設定であり、アニメに登場したレイルロオドの名前も一部登場していることから、半ば番宣のような扱いであると考える。つまりこのアフターでは稀咲についてはほとんど語られず、稀咲ファンであれば激怒してもおかしくないと思う。

最後のセリフで、どこにいても仕事の事を考えてしまう仕事中毒の稀咲と主人公に対し稀咲が、自分たちは仕事のことを話すことで四六時中どこでもイチャついているのと同じ、と言ったのは潔くてよかった。

姜の声優さんの演技が絶妙に日本語をネイティブとしない日本語感が溢れていて、中国人の演技がすごく上手だと感じたが、CVを見ると同人声優として有名なかの仔さんだった。

 

稀咲の声優は上田朱音さん。処女ラジのゲスト回を聞いていると、「オトメドメイン」の時は頑張って演技していたんだろうなと思うくらい、フワフワ系の役よりきっちり系の役のほうが似合うと思った。特に「ボク」の言い方が手慣れている感が出ていた。こういう理知的なキャラがふとした時にデレるときの破壊力は高く、演じ分けも上手かったと思う。

 

回想シーンは3+0+2+1で6回。うち1回はポーレットとの3P。少しストーリー性があるので解説すると、あるとき主人公はポーレットに酒を飲まされ、稀咲との性生活についてポーレットに暴露してしまった。それ以降ポーレットは稀咲をからかうようになり、またポーレットの持つ無意識的な主人公への好意に気付いた稀咲は、このまま放っておくと、いずれポーレットと主人公が浮気しかねないと危惧し、ポーレットを呼び出すことにした。そこで稀咲は、必ず3人ですることを条件にポーレットと主人公とのセックスを認める契約をポーレットに持ち掛ける。ポーレットは了承するが、主人公は稀咲を一番に考えていることからポーレットに対し素直になれない。ポーレットは主人公に処女を卒業させてもらうが、主人公の中ではポーレットの序列は稀咲の下であり、ポーレットへの行為を稀咲を抱くことで上書きしようとする描写は最悪であり、ただポーレットがかわいそうだった。複数プレイを描くときは頭のぶっ飛んだハッピーな展開にしてほしいので、この作者には向いていないと感じた。れいなのときといいポーレットがいつもかわいそうな目にあっている...。

 

 

 

 

 

これは日々姫ルートでの一場面だが、こうした背景との齟齬が積み重なっていくと萎えてしまうので、製作者としては是非細部まできっちりチェックしてほしい。

 

それではまた次回。