shanの落書き帳

ポケモンときどき〇〇

無題38-2

 

 

続きです。

 

f:id:shanxdl:20220418143455j:plain

 

舞風のメルト- Where leads to feeling destination -

 

前回の無題38で紹介した「涼風のメルト」のFDにあたる「舞風のメルト -Where leads to feeling destination-」です。発売日は2011年6月24日で、前作の約1年後の発売となります。

内容は普通の一般的なFDといった感じで、サブキャラに焦点を当てたミニシナリオ、本編のおまけ的なIFルート、そして前回のヒロインたちのアフターと、新キャラによる別ルートとなっています。

FDから参戦したキャラで人気の出たキャラが今までいただろうか...。

 

サクっと紹介していくので、よければお読みください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下、常体。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・攻略

 

今作はタイトル画面からそれぞれの単独シナリオを選んでいくタイプで分岐はなし。

それぞれ5人のヒロインのアフターシナリオとサブキャラ5人のミニシナリオ、そしてIFルートとして新キャラ紅葉(くれは)ルートとハーレムルートが用意されている。

回想数はアフターと紅葉ルートでそれぞれ2回ずつ、ハーレムルートで3回、ミニシナリオでは無し。

プレイ時間は、ミニシナリオが30分~1時間ほど、アフターとハーレムが2時間ほど、紅葉ルートが3時間ほどといったところ。

 

・キャラ

 

ここからは各キャラのシナリオについて解説していく。

 

〇ミニシナリオ

 

f:id:shanxdl:20220418144506p:plain 楸木原 優衣 ひさぎはら ゆい

 

羽衣の妹。本編では風の呪いの影響で病に倒れて入院していたが、羽衣ルート途中から退院し、羽衣の妹という立場から義理の兄になった主人公との関係を築いていくことになる。

優衣シナリオは羽衣ルート終了直後、まだ羽衣が退院しておらず、主人公が病院に出禁で暇していた所に、結衣がやってくるところから始まる。優衣は2日ほど主人公の家に泊まり、主人公を元気づけようとする。優衣は主人公のことが好きであることを仄めかすような描写もあるが、最終的には兄と妹の関係に戻り、羽衣と3人で暮らしていく、という話。

同棲時の定番シチュである、相手の服を洗濯、お風呂場で遭遇、手料理をふるまう、といった数々のポイントを優衣がこなしていくところがよかった。また真面目な話をするときには優衣からの主人公への呼び方が「お兄ちゃん」から「彰人」に変わるところも、義理の兄妹となった2人の距離感が現れていてよかったと思う。

CVは雪都さお梨さん。ロリキャラを演じるのがうまく、とてもよい出来だったと思う。

 

f:id:shanxdl:20220418145317p:plain 藤林 玲於奈 ふじばやし れおな

 

佳華ルートで登場した民俗学者。玲於奈シナリオは佳華ルート1年後の話で、玲於奈が町長の依頼により、1か月だけ主人公たちの学校へ臨時講師としてやってくるところから始まる。さらに玲於奈は主人公たち郷土史研究部の顧問となり、佳華ルートで記憶を失っているとはいえ、精霊の事が玲於奈にバレないように主人公たちは気を遣う。そんな中、嵐の日に玲於奈が弱った精霊を発見してしまう。玲於奈はなぜか(本編の騒動の時に)アドレス帳に残っていた主人公に連絡し、主人公から精霊の存在についての話を聞く。玲於奈は精霊を看病し、懐いた精霊としばらく一緒に暮らすうちに、今はまだ精霊のことを世間に発表しても、受け入れてもらえないという事に自ら気づく。さらに玲於奈は佳華のやっている絵本の活動の事を理解する。そして玲於奈が助けた精霊が昇華し、以前よりも温かみを感じるようになった玲於奈が、自分も精霊の事を世間に伝えていきたいと思うようになって終わり。

CVは姫川あいりさん。今回は低い声の演技で、個人的にはオトメドメインの時のような声が好きなので、また聞きたかった。

シナリオについては特に語ることは無し。

 

f:id:shanxdl:20220418150638p:plain 関口 春菜 せきぐち はるな

 

羽衣ルートで登場した病院の看護師。ドジも多いが、明るく元気な性格で患者からの評判はいい。春奈シナリオは独立したルートで、主人公が夏休みの臨時バイト中に足を骨折して入院してしまう。主人公は春奈に看病してもらい、入院生活を送る中で、病院内に精霊が出現していることに気付く。主人公はこっそり精霊を回収しようとするが、車椅子では行動範囲が制限され、深夜に徘徊しているところを春奈に見つかってしまう。主人公は春奈に精霊の存在を打ち明け、春奈もまた、10年前の土砂崩れの日、精霊を保護し、また主人公の父親から精霊についての話を聞いていたことを明かす。2人は協力して精霊を捕まえ、精霊の持っていた「患者を助けたい」という想いを叶えて精霊を昇華させる。春奈は初めて精霊が昇華する瞬間を見ることができ、看護師になるきっかけであった、「精霊を助けたい」という夢をかなえることができた。また、主人公も一生懸命他人のために尽くす春奈に惹かれ、退院後に看護師を目指すことに決めたところで終わり。

短いが春奈ルートとも呼べる終わり方で優遇されていると感じた。設定もよく、うまく練りこんでいければメインシナリオに入れる出来はあると感じた。

CVは佐本二厘さん。贅沢にも佐本二厘さんをサブキャラに使っているのだからさもありなんというところ。

 

f:id:shanxdl:20220418151546p:plain 柊 美奈 ひいらぎ みな

 

月音の養母。美奈シナリオでは回想という形で、現代に跳躍してきた直後の月音の様子が語られる。美奈は実は本編開始10年前の土地神祭で巫女を務めており、本来は森に入る予定だったのが、夫の宏伸の求婚によりそれを阻止され、籍を入れていた。そのため、精霊を見ることができ、本編においてもショコラの姿が見えていたことがわかる。美奈は最初、ショコラに案内されて倒れている月音を発見し、入院させていた。それからもかいがいしく月音の世話を焼く美奈だったが、宏伸からは美奈が子どもが作れないための代償行為だとして非難される。そんな美奈と宏伸の口論を聞いてしまった月音は病院を逃げ出すが、美奈は宏伸と協力して月音を見つけ、養女にすることを決めた、ということが語られる。

それまで月音を受け入れることを渋っていたのに、急に心変わりして養女になるよう月音を説得する宏伸に違和感があった。ただ、こういういつもはふざけているけど本当は全て知っていてかつ好きにさせてくれている母親というキャラが好きなのでそれはよかった。

CVは北都南さん。回想シーンもないので特に語ることはなし。

 

f:id:shanxdl:20220418153423p:plain 風 ふう

 

涼の中の悪い感情が形作ったもう一つの人格。涼ルートで、風を受け入れた涼によって完全に一つになった。風シナリオでは、涼ルート終盤、延期された土地神祭の準備をしている時期に、突然涼と風が1日だけ入れ替わってしまう。もうすぐ涼が神の力を失って人間になるため、それに伴って風が具現化することができなくなることがわかっていた。そのため涼は1日だけ自分の身体を風に貸し与え、最後に主人公と思い出を作らせようとしたのだった。風には心残りが2つあるといい、主人公はそれを回収するために風の手伝いをすることになる。1つは優衣にかかった病気を治すことだった。風は羽衣を病気にさせ、羽衣の持つ神具に神頼みをさせ、神具の伝承にある御代街に羽衣をむかわせることで神具に封印されていた自身を涼の元までたどり着かせようとしていたが、涼が10年前に主人公を助けるための力を得るために風を回収したことで、その作戦は途中で終わっていた。また、呪いは本来羽衣にかけようとしたもので、それに気づいた優衣が呪いを肩代わりしたことが語られる。その後、結衣にかかった呪いを解除しに行く時間がなかったため、今まで放置されていたが、ようやくその呪いを解除することができた。主人公と風はもう1つの目的のために森へと向かう。そこでは月音草が咲いており、風によって月音草が咲いている間は神の力が封じられる効果があることが伝えられる。そして、今だけは人間となった風から主人公は告白を受け、主人公もそれを受け入れてキスをする。それにより風は満たされて精霊として昇華し、元の身体に戻った涼と主人公は、毎年風のために月音草を見に来る約束をして終わり。

風の終わらせ方としては綺麗な終わりであったように思う。

CVは涼と同じ海原エレナさんだが、涼が高い声なのに対して風は低い声で、演じ分けがすごくうまかった。また風のしゃべり方が古風なのも個人的には好きだが、たまに語尾がおかしいのが気になった。

 

〇アフターシナリオ

 

一応共通の導入があり、本編1年後の夏に禁足地を訪れた主人公は、涼が精霊版のお盆と言うべき儀式をしているところに遭遇する。主人公たちが今までに昇華した精霊たちが再び現世を訪れる可能性があるというのだ。そこで主人公はこれまでに出会った精霊に想いを馳せていく。というもの。

ただ、復活した精霊が(すべてのアフタールートで)活躍するわけではなく、本当に姿がチラ見えするぐらいなので、この設定が必要だったのかどうかは疑問。

 

 

・佳華

いつものように禁足地に遊びに来た佳華と主人公は、最近俗世間の影響を受けている涼によって、RPG風の世界へと飛ばされてしまう。そこでなんやかんやあって、途中で飽きた涼によって主人公たちは元の世界に帰ることを許される。

さらに別の日、絵本製作に行き詰っていた佳華は涼の元を訪れ、そこで歴代の巫女服の中で恵の着ていた巫女服が一番好きだと言う話をする。涼は服に姿を変えられる精霊を佳華に貸し出し、主人公と佳華は恵の巫女服を着てHをする。佳華は衣装へのこだわりよりも、それを着ている人の想いこそが大切だということに気付き、スランプを脱出して新しい絵本を作り上げ、賞をとってしまう。授賞式当日、2人はステージの上でこれからも支え合っていくことを誓って終わり。ごまちゃんの出番は特になし。

 

・羽衣

すっかり元気になった羽衣、優衣の姉妹と主人公は3人で夏祭りに行くことになり、仲を深める。そんなとき、優衣だけが両親のもとに帰省することになり、1週間ほど羽衣が主人公と2人で生活することになる。2人は優衣の代わりに病院で人形劇のボランティアに参加することになり、トラブルがありながらも春奈と協力して何とかそれを成し遂げる。これらをきっかけに他人を助けたいという想いを強くした主人公は医学部に入学し、羽衣もまた主人公の後を追うように同じ大学の医学部に合格する。2人はこれからも、他人を助けるという夢のために頑張っていくことを決意するところで終わり。

セーラー服を着た羽衣とナース服を着た羽衣が可愛かった(小並感)。

 

・月音

主人公は月音と同じ大学に通うために勉強を頑張っていた。また月音も社会勉強として喫茶店でバイトをしており、2人は閉店後の店内でHする。

店の机の下に隠れてフェラをしてもらうシチュエーションはド定番だが、あれを現実でやると絶対に見つかると思う。思っているより死角が狭いし。

月音は明るく振舞っているが、まだショコラがいなくなった事実を受け入れられず、たまに暗い顔をするときがあった。主人公はショコラと別れた月音草の咲く地で、月音に対し、ショコラの分も月音を守っていくことを改めて誓う。するとそんな主人公の想いとその場所に溜まっていた、本編で月音が助けた村人の想いが合わさって、ショコラが再び生まれる。ショコラは昔の記憶を持っていなかったが、再びショコラに会えたことに月音は喜ぶ。しばらくショコラと3人で過ごすうち、このショコラを能力を使って過去へと送ることが、月音を助けるループの完成となることに主人公は気付く。月音はようやくショコラとの別れを決意することができ、最後は泣きながらも笑顔を見せる月音の前でショコラが過去へと飛ぶところで終わり。

このルートだけ、本編にがっつり関わってくるアフターだったのが印象的だった。別れの最後に見ていた顔を悲しい顔にしないために、最後はどれだけ泣いていても笑顔を保つ、というシチュがすきなので、それはよかった。

 

・捺菜

買い出しという名目で捺菜は涼から、禁足地からの外出が認められ、主人公と捺菜はたびたびデートを繰り返していた。季節は七夕で、また捺菜の誕生日でもあった。主人公は毎年短冊に飾られた捺菜の願いを見て、それをかなえてあげることにしていた。そんなとき、捺菜は町長のお願いにより「1日アイドル」をすることになった。アイドルも捺菜が短冊に昔書いたお願いに含まれていた事を覚えていた主人公は遠慮する捺菜の背中を押してそれを承諾させた。練習は数行で飛ばされ本番当日、ホールの最前列で捺菜を見守っていた主人公だったが、涼から精霊が逃げ出したとの念話を受け、ステージを抜けて精霊の回収へと向かう。すると、主人公が抜け出したことに気付いた捺菜も追ってきた。ステージはどうしたのかと怒る主人公に、捺菜はボンタが帰ってきて夢を見せていることを告げる。2人は精霊を回収し、ボンタの力を解いて最後に捺菜は主人公のために1曲歌う。捺菜は主人公のためだけのアイドルになりたかったと語り、ボンタの力で警備員を眠らせて、ライブ終了後のステージでHする。

さらに捺菜が今年の短冊に書いた「主人公のお嫁さんになりたい」という願いを叶えるため、主人公は部員たちの協力を仰ぎ、その実現のために奔走する。佳華がウエディングドレスのデザインを、月音が学校の体育館をチャペルに改造してくれたおかげで、夏休みの間に式を挙げられることになり、主人公と捺菜は、主人公が11年前に買っていたおもちゃの指輪を結婚指輪として無事結婚式を挙げたところで終わり。

捺菜と主人公の積み上げてきた今までの想いを感じさせるよいエピソードだったと思った。

 

・涼

主人公の家で、表向きは主人公の親戚として過ごしていた涼だったが、とある目的のためにアルバイトをしたいと主人公に申し出る。主人公も心配しながらもそれを了承し、プールの監視員のバイトをできることになった。しかし、人間の身体になれておらず、加減の分からなかった涼は過労で倒れてしまう。主人公は涼の看病をし、涼からバイト代の使い道を聞く。涼ルート本編で精霊が身近な存在となるように現実が改変されたが、人間との触れ合いを好まない精霊も多く残っていた。彼らは人間に対して姿を見せず、元禁足地のあたりでひっそりと暮らしていたが、そこも街の開発によっていつまで残っているかわからない。そこで涼は精霊たちの新たな禁足地を作ろうとお金を集めていたのだった。主人公はなんとかそれを実現させてあげたいと署名活動を行ったりするが、町長に逆に説得されてしまう。しかし涼は町長に対し、文化遺産となった元禁足地を保全地域とし、そこで精霊を保護しながら博物館を立てて精霊について知ってもらい、またその収益を新たな土地の購入資金に充てるという案を交渉する。この案には一定の集客が見込めるということで町長はそれを承認し、涼はテーマパークとなった禁足地の長に就任し、主人公もまたバイトリーダーという形でそこにおさまる。こうして精霊を守るための涼の新たな活動が始まったところで終わり。

水着姿の涼が可愛かった(小並感)。

 

〇ハーレムルート

 

本編のIFルート。FDといえばハーレムな所はある。

本編途中時点からスタートし、精霊を返しに禁足地を訪れた主人公は、涼と捺菜の会話から自分にかけられた呪いと捺菜が巫女になった目的のことを知ってしまう。主人公は捺菜を犠牲にしたくないと他の方法を探すことを提案し、後日涼が解決策を持ってきてくれる。それは主人公の呪いの原因で、体に刻まれてしまった6つの因子を同時に消滅させる、というものでそのためにはそれぞれの因子に関係がある者との交わりを経る必要があった。それぞれの因子が

「不死の魂」=涼

「献身」=捺菜

「表裏一体」=風

「禁断の愛」=佳華

「生命への執着」=羽衣

「失われた過去」=月音

に対応することがわかり、捺菜と涼と風は即断で了承。残りの3人も捺菜が電話で説得してくれる。その翌日、主人公は覚悟を決めた月音、佳華、羽衣と部室でセックスし、帰ってきて家で捺菜、涼、風とセックスする。これにより呪いは解かれ、主人公は女の子たち全員を大切にしていくことに決めて終わり。

6人でなく3人×2だったのが残念。また、ハーレムルートに整合性は必要ないと思っているが、因子の中によくわからない要素が含まれているのが面白かった。

一番肝心な、羽衣、佳華、月音を説得するところまで捺菜に任せている主人公はマジでクズだと思った。

 

〇紅葉ルート

 

f:id:shanxdl:20220418163959p:plain 紅葉 くれは

 

FDで登場する新キャラ。涼と同じく天界で暮らしていた神で、涼に会うために下界へと降りてきた。「神界ネット」と呼ばれる神界でのインターネットを使いこなし、知識はほぼそこからと普通のネットから得ている。そのためたまに間違った知識を披露することがある。

主人公は精霊を返すために1人で禁足地へと向かっており、その途中で紅葉と出会った。しかし、最初は一般人だと思われ、記憶を消されてしまう。紅葉は涼に出会い、涼を神界へ連れ戻すために下界にやってきたが、涼の張った結界は紅葉にとっても通れないものだったので、結界を通れる神官の血筋を引く人物を探して主人公の学校へ転校してくる。紅葉はさらに郷土史研究部へと入部し、また精霊が見えることから精霊探しに協力するようになる。そんな日々を送っているうちに主人公が紅葉と一緒に精霊を返しに禁足地に向かうときがあり、禁足地に入れた紅葉は正体を明かして涼を帰るように説得する。しかし涼はこの街のため、また約束のために神界には帰らないことを伝える。そこで紅葉は、涼の主人公に対する好感度を下げることで涼の現世に対する想いを薄くする作戦を考え、毎日主人公に付きまとうようになる。また、紅葉は主人公にかけられた祭壇の呪いに気付き、主人公のためにネットで神の力がたまっている場所を調べ、その力を用いて主人公の呪いを解呪してくれる。紅葉がツンデレであることに気付いた主人公は紅葉に対する好感度が上がり、また紅葉はネカフェに泊まっていたが、主人公を助けるために自分の力を使い果たしたため、身分証を偽造していた力が消えてネカフェを追い出されてしまう。そこで主人公は紅葉を家に泊め、一緒に暮らすようになる。

主人公は解呪のお礼として紅葉を遊園地に誘うが、紅葉が楽しみにしていたナイトパレードは昨今の経営不振のあおりをうけて中止されていた。紅葉はあきらめきれず、真夜中にもう一度神の力を使って遊園地に侵入し、パレードをやろうとするが、紅葉の力ではメリーゴーランドを動かすのが精いっぱいだった。主人公は紅葉が家にいないことに気付き、電車で30分の距離を自転車で爆走して遊園地まで紅葉を迎えに行く。紅葉はパレードを再現できなかったことで泣きそうになっていたが、主人公がメリーゴーランドに乗って登場し、紅葉に告白してキスする。2人はそのまま自転車の2人乗りで川沿いを走って帰り、途中で土手にこけ、そのまま夜の河原でHする。

この一連の流れはかなりお気に入りで、シチュエーションだけ見ればすごくよかった。特に今までいったことのないヒロインを遊園地とかに連れていってあげて、そのヒロイン1人だけのために施設をこっそり動かしてあげるというシチュが好き。

主人公は紅葉から、下界に来た本当の理由について聞く。遥か昔、伝承に伝えられていた「原初の嵐」とは、涼が人々の願いをかなえ続けて世界を改変し続けた力の反作用によっておこるものだった。そして2回目の嵐が近づいていることがわかり、紅葉は涼がそれに巻き込まれないように神界へ避難させるためにやってきたのだった。しかし、涼は街の人々を守るためにここに留まることを宣言し、紅葉もまた、愛する主人公の住む街を守るためにそれに協力することを申し出る。さらに涼は、主人公と紅葉が親戚関係にあることを明かす。紅葉の母親は人間と結婚し、双子を産んでいた。それが初代神官秋人と紅葉であり、2人は半神半人であったが、秋人には人間の特徴が強く出たために父親と下界へ残り、紅葉は神の特徴が強く出たために母親と神界に戻らざるを得なかったことが明かされる。主人公は秋人の生まれ変わりで魂を同一とする存在であり、それゆえに、双子であったために2つに分かれてしまった紅葉の神の力を1つにできることがわかる。主人公と紅葉は、紅葉の力を万全にして嵐に立ち向かうためにセックスする。そして嵐が具現化し、主人公と紅葉は力を合わせて、神具を槍の姿に変え、それを具現化した嵐に投げて消滅させることで嵐を回避して終わり。

紅葉は自分が主人公よりも永く生きてしまうことを心配していたが、半神である紅葉の寿命は暮らす場所の影響を受け、人間界で暮らしている限り人と同じ寿命で死ぬことになると涼から明かされ、これからも命のある限り主人公と共にこの世界で生きていくことを選んだのだった。

紅葉ルート以外だと2回目の「原初の嵐」の対処はどうしたのだろうという問題はあるものの、後付けで出してきたキャラと設定にしてはうまく作られていたのではないかと思った。

CVは桜川未央さん。実はメイン級のキャラで聞いたことがなかったが、甘えるときの声が可愛く、またツンデレキャラもよく似合っていたと思う。

 

・終わりに

 

新規描き下ろしのCGだと絵柄が異なっており、違和感があったのが残念だった。FDとしてみると後付けの設定、アフターでの補完と最低限の要素はそろっており、また新キャラも特にマイナス点はなかったのがよかったと思った。