shanの落書き帳

ポケモンときどき〇〇

無題32-2

 

 

みなさんこんにちは、shanです。

今回はサクッと行きましょう。

 

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キミのとなりで恋してる! 〜 The Respective Happiness 〜|ALcot ハニカム

 

2015年11月27日、本編発売からちょうど1年後にALcotハニカムから発売されたFDである「キミのとなりで恋してる! ~The Respective Happiness~」です。略称は「とな恋RH」と見せかけて、公式で言われていたのは「とな恋レイプ(Rape)」です。

キャラゲーのFDとして正しく、シナリオよりもキャラの可愛さの深掘りに焦点を当てた作品で、その方向性はとても素晴らしいと思いました。FDとはかくあるべき。1年後にFDを出すのもタイミングがばっちりのようで好印象でした。しかし、このFDでも最後は妹が全てを持っていく構成になっています。

なお、この作品は萌えゲーアワード2015にて金賞・ファンディスク賞を受賞しています。

 

無題32 - shanの落書き帳

前作の感想はこちら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下、常体。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・攻略

 

前回と同じ攻略ヒロイン3人で追加は無し。回想は各3回ずつ。

構成は最初にOPがあった後、各キャラの個別アフターを選択するタイプ。また、新キャラである涼香の姉、主人公の妹の恵、主人公の親友の勝彦に1本5分ほどのサイドストーリーが2本ずつ、計6本ある。

またプロフィール機能は今作でも健在で、FD後にヒロインと主人公がさらにどうなったのかがわかるのは結構ありがたかった。さらに今作で莉奈の3サイズがわかるようになったのもgood(←重要)。

 

・あらすじ

 

共通OPは短め。

本編終了後、主人公たちは高校2年生の夏休みに入り、陸上部では代替わりが起こり、なぎさが女子陸上部の主将となっていた。涼香は「美人すぎる陸上選手」としての取材のため一度地元へ帰っていたが、取材を終えて戻ってきた涼香と共に、涼香が転校する前の学校で陸上部の監督を務めている涼香の姉、彩香もやってくる。彩香は涼香が転校するきっかけとなった主人公の事を知るために、臨時コーチとして主人公たちの学校へやってきたのだった。

こうして彩香を加え、主人公たちの新しい生活が始まる、という話。

 

以降は個別アフターへ移るので、キャラの項目で解説していく。

とはいえ、ヒロインとのイチャイチャが大部分を占めるため、語るべきシナリオはあまりない。

 

 

・キャラ

 

f:id:shanxdl:20210815181805p:plain 知花 涼香 ちばな りょうか 162-77.5-55-79

 

基本的なキャラの説明は割愛。

主人公は涼香と同棲していたが、彩香が来たことにより彩香も主人公の家にお世話になることになる。彩香は最初恋愛感情を軽視し、涼香の主人公に対する気持ちも理解できないとするが、一緒に暮らして主人公と涼香の姿を見ていくうちに考えを改めていく。涼香は主人公の早漏改善トレーニングを本格化し、色々とイチャイチャする。主人公も涼香を目隠し拘束し、8時間クンニし続けて涼香の体力を削ぐ、などの作戦を見せる(なんだそれ)(エッチ)。涼香は本編中でなぎさと莉奈が、主人公を支える存在になろうと話していたことを覚えており、主人公との時間が短い自分がそういう存在になれるかどうかという不安を抱えていたが、とある日の練習の合間に主人公が自分に肩を寄りかからせて昼寝をしてくれたことで、不安が解消される。その後涼香に寄りかかって眠る主人公とのCGがそのままタイトル画面へと変化する。相変わらずこの演出はうまい。

涼香のキャラ設定のうち、早漏を甘やかしてくれるお姉さん、という側面を大幅に強化するシナリオとなっており、他にあまり見ない設定でありながらとてもよかった。本編でもそうだったが、一緒にお風呂に入るCGがよすぎる。またFDということで主人公との立場の逆転シーンがあるのもよかった。本編よりさらに主人公への甘やかし度が上がるのも素晴らしい。

涼香の種族値の変化も、FDなのでキャラの成長を描きたいが、涼香は貧乳キャラなのでおっぱいをおおきくしたくない...というライターの葛藤が見て取れる、よい変化だと思った。

またこのFDでは個別シナリオ序盤に、主人公の家の中でのヒロインの髪型を変えることができ、涼香の場合はツインテール猫耳猫耳ツインテ、そのままの4種類。個人的には2つ以上の属性をつけるのは重すぎるのでここはツインテール一択。年上のお姉さんキャラが幼いイメージの髪型をするというギャップもいい。ただ、その状態でのCGの差分を回収するためにはシナリオを4周する必要がある、というのは少し苦痛だった。 

 

 

f:id:shanxdl:20210815184049p:plain 知花 彩香 ちばな あやか 140-72-50-73

 

涼香の姉で、涼香の元いた学園での陸上部の監督。当初は涼香を連れ戻すために主人公たちの学校にやってきたが、主人公と涼香たちを見届けるため、夏休みの間だけ臨時で陸上部のコーチを引き受ける。色素が薄いため日光に弱く、常に日傘を差している。また外見に似合わず、毒舌で辛辣なコメントを言うが実際は誰よりも選手たちの事を考え、また人を見る目も確かで面倒見がいいというツンデレキャラ。涼香ルートでは主人公と涼香と一緒の家で暮らすことになり、3人で同じベッドで寝たり、彩香の風呂中に主人公が入ってしまったりというラッキースケベイベントが起きる。中でも、3人で一緒に寝ていた時、彩香の膝が主人公の股間に当たって主人公が射精してしまい、それに気づいた彩香が主人公のパンツを洗って股間を拭いてくれるものの、その刺激でもう一度射精する、という情けないイベントが特に彩香の可愛さが出ていてよかった。個人的には結構気に入ったキャラだが、それだけに裸差分はあるもののシーンがないのが残念。また、恋というものを許容してからは、涼香がいつも寝るときに灰色のスウェット(上のみ)を着ていることに苦言を呈し、自分とおそろいのかわいい寝間着(下着)をくれるところもポイントが高い。主人公と3人で同じベッドでその下着姿で寝るのもgood。

彩香は小さいときから涼香の前を歩いており、涼香が自分の手を離れたことに寂しさを覚えていたが、主人公と一緒に過ごして、涼香を任せるに足る人物だという事を認め、安心して地元へと帰る。

サイドストーリーは2本。

「彩香の過去」は、昔天才と呼ばれていたランナーであった彩香が、自分の能力と他人(友達)の能力の違いに気付くことができず、能力の差がどんどん開いた結果、友達を失ってしまった彩香の姿を描く。彩香は、同じく天才だともてはやされてしまった涼香が、自分と同じ道を行かないよう、プレッシャーに押しつぶされないように、選手を引退して涼香を導く指導者となることを決めた。なお、生涯を通じて涼香が尊敬するランナーと答える選手はいつも彩香であった。

もう一本は実質恵の話なのでそちらで解説する。

 

CVは立花沙羅さん。今まで声を聞いたことがなかったのと、今回のキャラがクール系の演技で抑揚があまりなかったこと、サブキャラでシーンの演技がなかったことなどからあまり印象が持てなかったが、ちゃんと聞いてみたい声だと思った。

また、今作の番宣のための「あるらじ!出張版 歩サラと立花沙羅のとな恋 さらさらラジオ」が全6回で放送されていたらしいので、機会があれば聞いてみたいところ。

 

 

f:id:shanxdl:20210815185551p:plain 小松 莉奈 こまつ 莉奈 158-88-57-84

 

遂に莉奈にも種族値が!!!なぎさより身長が高かったことに驚いた。

涼香アフター以外では涼香は寮にいるので、彩香もまた寮に住むことになる。莉奈アフターでは主人公の祖母が、2人の中を深めるため、莉奈にも主人公を同棲するように提案する。主人公は莉奈が共働きの両親に代わって妹の面倒を見なければいけないことを知っていたため、莉奈に決めてほしいと言うが、莉奈に本当は同棲したいのに遠慮していることを見抜かれる。莉奈は自分には遠慮せず、したいことを言ってほしいと頼み、自分の家と主人公の家を掛け持ちする生活をすることを決める。その後、イチャイチャしながら夏休みは進み、莉奈を24時間クンニし続けたりする。こういうシチュは好き。夏休みが終わり、莉奈は主人公との同棲を一旦解除し、実家に戻ることを主人公に告げる。これはいつまでたっても自分に気を遣ってしまう主人公に対する荒療治だった。主人公はやっと、自分が今まで莉奈に遠慮していたことに気付き、色々すっ飛ばして「毎日飯を作ってほしい。」と莉奈にプロポーズする。そして時が進み、莉奈と2人の娘がご飯の支度をしているCGでタイトル画面に戻る。莉奈と結婚し、子供を産んで育てている描写は全て省かれているが、大人になって髪が伸びた莉奈の家庭的な姿がよかった。また、主人公が甘やかしすぎたことにより、2人の娘は立派なファザコンに育ったとのこと。

莉奈の髪型変化は、ツインテール、三つ編み、ポニーテール、そのままの4つ。個人的には莉奈くらいのボブの女の子がする短めのツインテが好きなので、これもツインテが一番よかった。しかし、莉奈に関しては4つの髪型どれもかわいかった。

シナリオとしては一番何もないが、莉奈の可愛さが存分に描かれていたシナリオだったと思う。これも、莉奈と2人でお風呂に入るCGがかわいい。後かなりどうでもいいが、なぎさアフターでカービィの物まねをする莉奈が可愛かった。

また勝彦のサイドストーリーで、なぎさルートの莉奈の姿が少し描かれる。それは夕暮れの教室から、グラウンドのなぎさと主人公を優しい顔で見つめる莉奈の姿で、莉奈が主人公と付き合う事を完全にあきらめ、2人を支えていくことに幸せを見出していることが示唆されている。このように、幼なじみヒロインが輝く瞬間の1つとして、主人公との過去の思い出を大事にしながら、他ヒロインとの未来を歩んでいく主人公を陰で見守る立場、というものがあると思う。これこそ負けヒロインの美学。

 

 

f:id:shanxdl:20210815200320p:plain 星野 なぎさ ほしの なぎさ 156-82-56-80

 

なぎさアフターでは主人公は陸上の選手として、なぎさと一緒に日々練習に励んでいる。そんなある日、なぎさがゴミを漁っているという近所のうわさを耳にし、主人公と莉奈はゴミ捨て場に張り込む。なぎさは今まで毎年主人公のために手編みのセーター、マフラー、手袋その他諸々を作ったはいいものの渡せずにゴミ袋一杯にため込んでおり、それを母親に捨てるように言われたものの捨てることができず、ゴミ捨て場の前でうろうろしていた、というのが真相だった。主人公はなぎさの気持ちに感動して、それらの物品を受け取る。また主人公も毎年なぎさの誕生日にぬいぐるみを用意しては渡せずに恵に渡すという事を繰り返していた。恵はそのことに気付いており、いい機会だからとなぎさに人形を返そうとするが、なぎさは人形を大切にしていた恵の事を思ってそれを断る。めちゃくちゃ重いんだよな、このヒロイン...。その後、イチャイチャしていた所、なぎさの母親が妊娠したという事が発覚する。実はなぎさの母親はなぎさを出産した後不妊症になっており、なぎさにきょうだいを作って寂しさを紛らわせてあげたいとずっと考えていた。そこで父親は不妊症の治療のために、環境を変えたり刺激を与えようと、セックスの頻度を増やしたり、寝室以外でのセックスを行うようになっていったとのこと。それでいうほどなぎさの前でセックスをする理由になるか???

主人公は伸び悩んでいるなぎさのため彩香に指導をお願いし、彩香は他人の後を追う事を辞めるようになぎさにアドバイスする。なぎさは今までずっと主人公の後ろを歩いてきたため、無意識に他人に合わせる癖がついており、そのせいで自分本来のペースが出せずにいた。また主人公も今までペースメーカーをやってきたせいで他人を気にする癖がついていたことを指摘され、2人はこれから後ろを振り返らず「一番」を目指して前だけを見ることを決意したのだった。また、なぎさの母親に触発され、2人は自分たちの子どもが欲しいという想いを強くしていくこととなり、そのまま公園でベンチに座る主人公となぎさに、娘が駆け寄っていくCGでタイトル画面に戻る。

なぎさの髪型変化は、主人公の祖母に無理やり着させられたメイド服に合わせる、猫耳、犬耳、ウサギ耳、何もなしの4つ。正直ごちゃごちゃしてメイド服の良さが消えてしまうので、ここは何もなし一択。

なぎさルートには相変わらず恵が絡んでくるのでやっぱり影が薄くなってしまう感が否めない。また、こいつのシーンが一番変態チックなのはやはりエロ担当ということなのか。メイド服を着て「旦那さま」と呼んでくれるのはよかった。

ちなみに2020年9月に歩サラさんのYoutubeチャンネルで行われた、歩サラさんが演じたキャラ人気投票TOP20では、なぎさは3位に入っていたことを申し添えておく。

 

 

f:id:shanxdl:20210815202651p:plain 関谷 恵 せきや めぐみ 148-83-58-81

 

恵は主人公と付き合わないので、数値の成長もない。なぎさルートアフターで、女子陸上部のマネージャーに就任した恵は、何も知らないために失敗も多いが、日々勉強して頑張っており、主人公も影ながらそんな恵を見守っていた。主人公のことは学校では「お兄ちゃん」ではなく「関谷先輩」と呼ぶようになり、成長していることを感じさせたが、一方で主人公は、恵が家ではあまり笑わなくなったことが心配だった。ハードルを置く位置を間違える、ストップウォッチの使い方がわからない、など些細なミスは数えきれないほどだったが、陸上の記録会の日に、なぎさの点呼を忘れた結果、なぎさが競技に出場できなくなるという致命的なミスをやらかしてしまう。そのことでなぎさから気を遣われ、余計に傷ついてしまった恵だったが、主人公となぎさは恵を慰めようとする。恵は今まで、泣き虫な自分を押し殺して、主人公のために明るく振舞っていたが、これからはなぎさも主人公のそばを明るくできるため、2人で主人公を支え、そして2人で恵を支えていこうと、主人公となぎさは恵に話す。

彩香サイドストーリー2「もう一度、あの場所へ」では、日課として早朝にグラウンドの草むしりをする彩香を恵が手伝うシーンが描かれる。彩香は恵を見ていて、恵が主人公に恋をしていることに気付く。なぎさの記録会のミスは、なぎさの点呼をとるタイミングで主人公が競技に出場しており、そちらに気を取られていたためのミスだった。彩香は恵に対し、かなわぬ恋を抱えたまま、主人公の事を見守っているだけでなく、その立ち位置を変える必要がある、と恵に助言する。

恵サイドストーリー「妹の恋心」では、なぎさルートで莉奈と恵が定期的に、お互いに主人公の事が好きなことについて、ガールズトークを繰り広げているという話が描かれる。恵は家の中でも2人に気を遣う生活を続けており、このままでは恵がつぶれてしまう事は明らかだった。恵はぬいぐるみを返しに行った帰りになぎさと2人になり、そこで本編恵サイドストーリーで、なぎさに対して家から出ていってほしい、と思ってしまったことを正直に懺悔する。主人公はそのことをなぎさに言っていなかったが、なぎさはその時の主人公と同じく、みんなを幸せにしていきたいと語る。それを聞いた恵はもう少し主人公のそばで、主人公を見守っていくことを決める。

サイドストーリー2「しあわせは、きっと、そこにある」ではなぎさアフターのさらに6年後の姿が描かれる。恵は高校を卒業したが、やりたいことが見つからず、バイトをしながらフリーター生活を送っていた。一方主人公はマラソンで1位になるためになぎさと共に関東に引っ越して練習の日々を送っており、毎年夏休みに3日だけ、陸上部の臨時コーチを兼ねて帰省していた。ついでに莉奈は地元で水泳のインストラクターをやっていることがわかる。恵は毎年笑顔で主人公を送り出そうと思っていたが、自分のやりたいことが見つからず、自分に自信が持てない不安から、主人公を泣いて引き留めることが恒例となっていた。恵は今年帰ってきた主人公が自分の顔を見てくれないことに気付く。ついに愛想をつかされたかと悲しくなり、そのことを尋ねる恵に、主人公はきれいになっていてつい照れくさくなってしまったと話す主人公。恵は主人公に褒めてもらって自分を認めることができ、今までの「かわいい」自分から卒業することを決意する。ここで初めてEDが流れるので、やはりこの作品は恵のための物語だったのだと分かる。ED後のエピローグでは、主人公を見送りながら、恵は自分もマラソンを走ってみることを決める。それはいつか主人公と一緒に走るためで、恵は自分の道を見つけ、笑顔で主人公を送り出すことができた。一人一人にそれぞれの道があり、それぞれの幸せがあることに気付いた恵が、一人で道を歩いているCGでタイトル画面に戻る。

多分この作品で一番書きたかったのであろう「恵の主人公からの独り立ち」というテーマを描き切ったよいラストだったと思うが、恵は攻略ヒロインではないことだけが残念。また、成長した恵は声が低くなっており、CGを見る限り身長も伸びている。これを演じ分けたあじ秋刀魚さんはすごいと思った。

 

 

・終わりに

 

キャラゲーのFDかくあるべしというべき、理想的なFDだったと思う。追加キャラにシーンがなかったのは残念だったが、その分既存ヒロインの魅力を最大限発揮できたと考えればそれもまたよし。

あと流石と言うべきで、妹を絡めた設定の盛り方がすごいと思った。