shanの落書き帳

ポケモンときどき〇〇

無題17.2

 

 

 

サマポケ攻略第二弾。

 

まずはこのキャラから

 

f:id:shanxdl:20200713201803p:plain 野村 美希 のむら みき

 

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島の少年団の治安維持執行部に所属しており、いつも相棒の水鉄砲である「ハイドログラディエーター改」を手に、島の風紀を乱す良一を追いかけまわしている少女。島の仲間からは「のみき」と呼ばれている。

Key作品に出てくる男友達キャラは魅力的なことに定評があるが、例にもれずこの作品でも、いつでも脱ぎたがる三谷良一(みたにりょういち)と卓球バカである加納天善(かのうてんぜん)と、男キャラとのバカ騒ぎに好感が持てる。特に天善についてはKeyの伝統である、賢そうに見えて筋肉バカであるという系譜で、この設定は普通に好き。

のみきルートでは、暇を持て余した主人公がのみきに自分と一緒に少年団に入って治安維持活動をしないかと誘われるところから始まる。主人公はのみきから渡された「ハイドロカリバー零式」を手に、島を巡回して風紀(良一)を取り締まる日々を過ごす。

2人で過ごすうちにのみきのことを意識するようになった主人公が、のみきの両親について尋ねると、のみきは両親は島の外にいて、自分一人が島で暮らしているのだと答える。しかし実際はのみきは捨て子であり、両親が自分をいつか迎えに来てくれると信じていた。夜中まで1人で島の放送塔に登り、見張りをしているのも本当は来るはずのない両親を待っているのだった。

そのまま時間が過ぎ、主人公とのみきは同じ夢を見るようになる。その世界はずっと夜で、登場人物たちの性格や世界観がおかしくなっており、また主人公とのみきだけがそのことを覚えている。その夢を繰り返し見るうちに、主人公は丸一日を寝たまま過ごすことになってしまう。心配して様子を見に来た蒼から主人公は七影蝶(しちえいちょう)の話を聞く。

この七影蝶が本作の不思議ポイントであり、これからも度々登場することになるが、このルートでは七影蝶が人の記憶であり、のみきが七影蝶を飛ばして主人公に干渉したのであろうことが説明される。そしてこの状態が続くと、やがて目覚めなくなってしまう危険なことであることも。主人公はのみきが好きになっており、のみきと離れたくないことから島を離れずに解決方法を探す。

時を同じくして、島の夏の行事である「夏鳥の儀」が行われる。これはお盆に帰ってくる先祖の魂を、各家が海に灯篭を流して送り返すというもので、鳥白島の唯一の観光客が集まるイベントだった。その取材をしに本土から夫婦の新聞記者がやってくる。記者たちはのみきの島の魅力をたくさんの人に伝えたいという思いを聞き、のみきを通して島の事を取材することになる。

実はこの記者たちはのみきの実の両親で、両親は昔、島の利権を奪おうと手を出してくる本土の人間から島を守るため、非合法な方法で彼らに対抗した。その結果犯罪者の娘となることを避けるべく、やむなくのみきを捨てたという過去が明かされる。

夏鳥の儀の時に送る先祖がいないことを悲しそうにしていたのみきを見ていた両親は本当の姿を隠したまま、のみきに親類であることを明かし、自分たちの養子になることを提案する。それでのみきの心は揺れ、のみきが島の皆に嫌われている夢の中へと主人公とのみきは囚われてしまう。のみきは内心で捨て子である自分を育ててくれた島の皆に感謝すると同時に、彼らの時間を奪ってしまったことを申し訳なく思っていたのだった。自分のそばには誰もいないと思い込むのみきに主人公は自分がそばにいることを伝え、夢を脱出する。

やがて島の事を書いた新聞記事が完成し、記者たちが島を去ることになったが、出航の時間になってものみきはその場に姿を現さなかった。主人公はバイクを飛ばしてのみきを迎えに走る。結局船には間に合わなかったが、のみきは島内放送を通して両親に想いを伝える。島に一度でも訪れれば、島民全員が家族なのだと。

エピローグではのみきの三者面談に、主人公から連絡を受け取った両親が現れ、また未来の旦那として主人公も顔を出す、という終わり方。

 

正直に言って、これも追加ヒロインらしいサブルートだった。ただ、間に合わない電車や船の時間に必死に走って追いかけ、最後は間に合わないがなんとかして想いを伝える、というシチュエーションは好きなので、そのシーンだけはよかったが、このルートでは露骨に感動させに来ている感じが伝わってしまってあんまりよくなかった。

そもそも伝えたいことがあるなら遅れるなという話ではあるわけで。

家族のいない(と思っていた)のみきが、島民のことを家族だと語るところはよかった。

 

のみきが作りたいと言っていた鳥白島の観光日誌が、ちゃんと特典として現実に読めるようになっているところは芸が細かいなと思った。(無印版が1でRBが2なので1が読めない。まだ2も読んでいない。)

のみきは身長が小さいわりに意外とおっぱいが大きく、立ち絵でも私服だと結構目立つ。また別ルートでそのことをいじられている場面もあってよかった。

 

CVは一宮朔さん。wikiもなかったし知らない人だった。感想はとくになし。

 

 

f:id:shanxdl:20200713205418p:plain 加藤 うみ かとう うみ

 

種族値は非公開。

 

主人公と同じく、遺品整理の手伝いに来た主人公の親戚。チャーハンに対して並々ならぬ情熱を持ち、主人公たちに毎朝絶品チャーハンを作る。年齢に見合わず(多分10歳くらい?)大人びた話し方で主人公にも敬語を使う。

推測だがうみちゃんにはグランドルートで出番があると思うのだが、RBにて4週目まで限定で他のヒロインのルートに入らなかった時に現れるうみルートが追加されたのでそこだけクリアしてみた。

ここまででうみに関する情報は非常に少なく、いつも朝ご飯を作った後1人でどこかへ遊びに行ってしまうため、主人公との接点も少ない。

うみルートでは、うみと島の子どもたちが結託して、大人たちに対抗するため、少年団(のみき、蒼、良一、天善、しろは)が作った秘密基地に立てこもってしまう。最後には大人たちが子どもたちをあぶりだし、子ども側の負けで終わるのだが、その時屋根に登っていたうみが落ちかけたところを主人公が助け、危険なことをするなと叱る。今まで父親とうまくいっておらず、叱ってくれる人がいなかったうみはそこで始めて主人公の事を受け入れる。主人公も水泳部を辞めたトラウマをうみに受け入れてもらったことでそれを乗り越え、再び水泳部に戻るために島の皆と、ブランクを埋めるために特訓をする。

最後には自分がプロローグで夜のプールで泳ぎの練習をしていたしろはに言ったことと同じことをしろはから言われたことで感覚を取り戻し、自己ベストを更新する。

この、主人公が昔言ったことが終盤そのまま返ってくる展開は大好き。またこのルートはほぼヒロインと絡まず、内容としても短いにもかかわらず、なんだかきれいにまとまっていて割と好き。

最後は島を出る主人公に波止場からうみが手を振るが、突然風が吹いて姿が消える描写や、ループしていることをにおわせる描写など意味深な空気が流れる。

また5週目からはスタート画面からすべてのコマンドが消え、「ReSTART」しか選べなくなるが、そこから始まったプロローグではうみの主人公の呼び方が「鷹原さん」から「羽依里さん」になっている、うみの作るチャーハンがあまりおいしくなくなっている、うみが主人公に対して敬語を使わない、などの変化が見られる。

色々と考えられることはあるが、的外れな推論を展開しても恥ずかしいので今回はここでとどめておく。

 

CVは田中あいみさん。うまるちゃんのイメージが強すぎて、さらにそのころからあまり変わっていない棒読みだったが、これがグランドルートでどう響くか。

 

 

f:id:shanxdl:20200713211408p:plain 空門 蒼 そらかど あお

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島の駄菓子屋でおばあちゃんの糠漬けを対価にバイトをしている少女。少年団の一員で、島のいたるところで寝ている姿が見られる。またイナリという「ポン」と鳴く謎のキツネのような生き物を連れている。

蒼ルートでは、主人公が夜の散歩中に、山を練り歩く灯りを見かけ、それを追いかけるところから始まる。その正体は蒼で、空門家は代々山の祭事を取り仕切っており、山の神域に生える「迷い橘」の花が咲いている期間中、夜になると山を巡って七影蝶を集め、それを還すというお役目を担っていた。七影蝶とは人が死んだ後の強い想いが蝶の形をとった魂のようなもので、それを代々伝わる灯篭で集め、「迷い橘」を通してあの世へ送り届けていたのだった。蝶に触れるのは、魂に刻まれた強い想いをじかに見ることになり、体や思考を乗っ取られてしまう可能性のあるとても危険なことだったが、蒼は昔事故で植物状態になってしまった姉から抜け出て蝶となった記憶を探すため、蝶に触れ続けていた。いつも寝ている理由は、夜中に蝶を集めているからだったのである。

主人公は蒼に協力し、蒼が蝶を集めるのを手伝うことになる。また蝶を集めている途中で、紬ルートの灯台守の記憶が少しだけ見れる。

蝶を集めるにつれ、蒼の眠るまでの間隔がだんだん短くなっていく。蝶に触れることで他人の記憶を見ると、それが脳に蓄積され脳の容量の限界を超えてしまうため、脳は記憶の整理のために睡眠を長くとるようになるからだった。このままではいずれ永遠に目を覚まさなくなってしまう、よって蝶に触れるのは禁忌なのだとする文書を倉で主人公は見つける。しかし蒼は蝶に触れるのをやめない。

蒼の双子の姉、藍(あい)が事故にあった原因は、蒼が姉と喧嘩し、それを探しに夜の山にきた藍が崖から落ちたことが原因だった。そのことを今でも悔やんでいる蒼は、何とかして藍を起こそうと蝶を探し続ける。

なおこの段階で主人公は蒼に告白しており、蒼も藍を起こすまでは付き合うことはできないとしながらもなんだかんだ言って主人公の事を受け入れる。また山でセックスをしたと思われる事後の朝の会話もあり、全年齢版で露骨ににおわせてくるのは珍しいのではないかと思った。これも高森奈津美、いや小鳥居夕花さんの恩恵かもしれない...。

迷い橘の花が散っていき、祭事の終わりが近づいて焦る2人だが、主人公が藍の蝶を見つける。その蝶は無意識に藍を恐れて逃げていた蒼には見えないものだった。落ち込む蒼に主人公はキスを通して藍の想いを伝える。そして藍は意識を取り戻すが、今度は蒼が目覚めなくなってしまう。蝶の記憶に触れすぎた代償に、脳の容量が限界をこえてしまっていたのだ。しかし1週間眠り続けた後、ふと蒼が目を覚ます。蒼は外へ散歩に行きたいが、体が動かないので主人公におんぶしてほしいと頼む。

これが蒼の最後の目覚めで、次に寝てしまったら二度と目覚めないことを直感的に悟った蒼。また藍も双子の勘というもので蒼の状態を悟る。しかし藍は恋人である主人公のため、蒼の最後の時間を譲ってくれる。

蒼からは今まで見たたくさんの記憶が蝶となってあふれだしていく。主人公は蒼を背負って迷い橘まで向かうが、蒼に寄り道をしてほしいと頼まれ、2人の思い出の地を巡っていく。時間が経つにつれ、返事を返さなくなっていく蒼。山を登る途中にはイナリも現れ、最後にいつものように主人公たちを頂上まで先導してくれる。やがて迷い橘に到着するころには蒼は完全に意識を失っていた。そのとき、蒼の体から大量の蝶があふれだす。しかもその時、蒼の記憶も蝶となって一緒に逃げて行ってしまう。必死に追いかける主人公は蝶に指先が触れ、蒼の想いを知る。

「ごめんね、ずっと一緒にいられなくて。でも、ずっと大好き。」

 

このシーンはここ好きポイントであふれていると思う。まず私は病気などで死にかけの、もうボケてしまった老人が、死の間際の数時間だけ昔に戻ったようになり、いつものように息子や娘を怒鳴りつけたり、励ましたりして、まだくたばるには早いわ!などと言い、久しぶりに疲れたから寝る、といってそのまま息を引き取るシーンが大好きなのだが、これはその亜種に当たると考える。

もう蒼に会えないことをわかっていながら、蒼のためを思って家族の時間より恋人のために時間をくれた藍にも感動したし、蒼が寝たら目を覚まさないことを知っていながら、何でもないことのように蒼に、到着するまで寝るなよ、と声をかけた主人公もよかった。しかも自分では動けない体を主人公に背負われて、思い出の場所を巡るという演出もエモかったし(車椅子でも可)、蒼の話す「この夏、楽しかったね」という総括のセリフがかなりよかった。蒼にとって、これからつく眠りは悲しいものではなく、むしろ自分のやりたいことを達成でき、また主人公と過ごした楽しい思い出を抱きながら眠りにつくことに充実感を感じていることが伝わってくる、短いながらもとても深いセリフだと思った。また、主人公がシナリオ中盤で眠る蒼を起こすときに使っていた、眠っている蒼を起こすのが俺の役目だからな、というセリフも、過去のセリフが返ってきていてすごくよかった。道中でイナリにあい、イナリも蒼の様子がおかしいことにすぐ気づくが、主人公の頼めるか、という一言で状況を察してくれる場面もよかった。こういう言葉の通じない生き物と分かり合えるシーンも好きなので。

 

エピローグでは今度は逆に主人公が蒼の蝶を探す側となり、次の年の夏、蒼の蝶を見つけて蒼が目覚めて終わり。

これは、Key特有の蛇足的な救済ではなく、まだ納得のいくハッピーエンドの作り方だと思った。主人公は今まで蒼が見つけられなった藍の蝶をひと夏で見つけているので、蒼の蝶も同じ時間で見つけられても不自然ではないし、また蒼が目覚めることに超常的ではあれど合理的な理由がついているためである。

 

全体的に終盤の怒涛のラッシュがすごすぎて、中盤の、毎日蝶を探すだけの中だるみ感が一瞬でなくなってしまうほどだった。またKeyといえば楽曲のよさにも定評があるが、蒼をおんぶして歩いているCGと一緒にRB追加曲である「夏の砂時計」が流れてきたときにはかなり感動してしまった。曲に合いすぎなんだよな...。

また、紬ルートでは「紬の夏休み」という個別の曲があったが、蒼にはないのかと思っていたら、別に発売されたキャラソンがボーカル付きで1回だけ流れてきたのには驚いた。ということは紬だけキャラソンが2つあるのか...。

 

蒼というキャラクターについてみてみると、ムッツリスケベでグラマー、また男女分け隔てなく接する明るい性格とオタクの好き要素が詰まっていたと思う。しかもかなりチョロい。マンゴーミックスフラペチーノ。

最初は画風が浮いていて、いくら和泉つばす先生とはいえこの世界観には合わないのではと思っていたが、プレイしているうちに慣れてきた。ただ立ち絵が安定しないのはやめていただきたい...。

CVは安定の高森奈津美さん。やっぱりとびぬけて上手い。しかもこの声優と絵師だからこそここまでエロいキャラになったのだろうかと考えると感謝の気持ちもある。

 

蒼ルートでは島の不思議現象である七影蝶のことが明らかになったが、蝶自体は他のヒロインのルートでも登場している。蝶は死人の魂のようなものだと考えるとなんだか辻褄の合わないように思えるが、ここはあえて深く考えず、全体が明らかになるまで待ちたいと思う。

 

それではまた次回。